ニュースリリース

お伝えしたい5つのポイント:IBM CloudがAIとハイブリッドクラウドでお客様のモダナイゼーションをどのように支援しているのか

2024年09月20日

著者:日本IBM 理事 クラウド・プラットフォーム事業担当 佐藤 隆子

 

IBMでは、AIはハイブリッドクラウド上で稼働し、ハイブリッドクラウドはAIによって推進されると考えています。過去数年、IBMは生成AIモデルの学習と推論をサポートする様々な製品やサービスを発表してきました。実際、IBMは2023年5月に、RAG(retrieval-augmented generation)を提供する新しいAIおよびデータのプラットフォームであるwatsonxを発表しました。しかし、このイノベーションはそれだけにとどまらず、また、IBMだけで実現されるものでもありません。私たちはRed Hat 、インテル、NVIDIA、その他多くの企業と協力し、お客様が生成AIでビジネス成果を加速できるよう支援しています。例えば、IBM Cloudは年内に、ユーザーが生成AIモデルを開発、テスト、デプロイできるようにするRed Hat Enterprise Linux AI(RHEL AI)およびRed Hat OpenShift AIプラットフォームのサポートを追加する予定です。

 

また、American Tower、Wasabi、ボストン・レッドソックス、CaixaBank、CrushBankなど、世界各地のお客様やパートナーとの協業も続けています。さらに最近、IBM Power Virtual Server、IBM Cloud for VMware、IBM Cloud for SAP Solutions向けにテクノロジー・アクセラレーターとクラウド・クレジットを提供するマイグレーション促進プログラムを導入しました。

 

ここでは、IBMがお客様のAIの拡張を支援するために、どのようにモダナイゼーションとハイブリッド化を推進しているかについてお伝えしたい5つのポイントを紹介します。

 

  1. 運用レジリエンスの構築

金融サービス、ヘルスケア、その他の規制の厳しい業界の組織が安定性を維持し、市場の健全性を維持し、機密データを保護しようとする際に、ミッション・クリティカルなワークロードを継続的に稼働させるために運用レジリエンスに重点を置く必要があります。IBM Cloudは、運用レジリエンスへの投資を継続し、グローバルなマルチゾーン・リージョン(MZR)の拠点を拡大しています。マドリードとモントリオールに新たな拠点を開設し、日本を含む既存の拠点に加え、グローバルでの存在感をさらに強化しています。

 

  1. AIワークロードのパフォーマンスを新たなレベルに引き上げる企業を支援

高いパフォーマンスは、特に高度な計算能力を必要とするAIワークロードにおいて、迅速なイノベーションの鍵となります。IBMは今年初め、IBM Cloud上で稼働するIBM Power Virtual Serverの一連のアップデートを発表しました。IBM PowerはAIや高度なワークロード向けに設計されており、企業はPowerシステム上に存在する機密データやトランザクションに対してAIアルゴリズムを推論・展開することができます。さらに、IBM Power Virtual Serverは、IBM Cloud Framework for Financial Servicesに準拠していることが確認されており、お客様はセキュリティーや規制要件に対応しながら俊敏性を維持することができます。

 

例えば、IBMはAIスーパーコンピューターを活用して、IBM Graniteシリーズの大規模言語モデルの学習を行っています。IBM Cloudは、AIや3Dグラフィックス、ビデオ・アプリケーションを含む高度なワークロードをサポートするために、NVIDIA L4 Tensor Core GPUを提供しています。これにより、NVIDIA AI Enterpriseソフトウェアを搭載したエンタープライズ・クラウド・プラットフォーム上で、お客様がこれらのGPUインスタンスを展開できるようになります。NVIDIA NIM、データセンターとクラウド全体にわたりAIモデル推論を安全かつ確実に展開できるように設計されたマイクロサービスのセットです。

 

私たちはまた、AIの未来に備えようとしています。IBM CloudのGPUインフラストラクチャ―は、watsonx Graniteモデルの学習や、大規模言語モデル(LLM)への貢献を促進するオープンソースAIプロジェクトであるInstructLabのサポートに使用されています。

 

  1. 進化する規制環境にクラウドで対応する

IBMのエンタープライズ・ソブリン・クラウド機能は、規制の厳しい業界のお客様が規制要件を管理できるように設計されています。

 

IBMの業界特化型エンタープライズ・クラウド・プラットフォームは、規制の厳しい業界のニーズを満たすように設計されており、IBMはお客様が独自の規制要件を満たすための支援を続けています。これには日本のISMAPも含まれます。

 

  1. 革新的な技術でセキュリティーの懸念に対応

IBMは、自社の技術にとどまらず、Fortinetのような企業と協力して、お客様がクラウド・ネットワークとワークロードのセキュリティーを維持できるよう支援しています。IBM CloudとFortinet社は最近、IBM Cloud上でFortinet Virtual FortiGate Security Applianceを利用可能にすることを発表しました。これにより、お客様はIBM Cloudネットワーク全体でFortiGate next-generation firewall のセキュリティー機能を利用できるようになります。さらに、Cloud Internet ServicesはIBM Cloud Framework for Financial Servicesに準拠していることが確認されており、銀行や金融サービスのお客様はCloudflareのSaaSサービスを活用して、統合プロセスを簡素化し、セキュリティーを強化することができます。

 

IBMとインテルとの提携も引き続き拡大しており、お客様が最も信頼する資産であるデータを保護するために協力しています。最近、IBMインテルは、IBM Cloud Virtual Servers for VPCとIntel® Xeon® テクノロジーによる新しい機密コンピューティング機能を発表しました。Intel® Software Guard Extensions (Intel® SGX)を活用することで、両社のお客様はワークロードに分散型のセキュリティーを導入できるようになります。

 

  1. お客様のクラウドへの投資を最適化する

IBMは、IBMのソフトウェアとインフラストラクチャー・アズ・ア・サービス(XaaS)をよりシンプルに、より迅速に、そしてより経済的に活用できるようにすることで、お客様がITに費やす時間やコストを減らし、ビジネス成果の創出により集中できるようにすることを目指しています。IBMは、ソリューション提供の自動化を支援する、事前設定済みのパターンをセットした、統合エンタープライズ・プラットフォーム体験をお客様に提供します。デプロイ可能なアーキテクチャー(DAは、IBM Cloud上のIBMオファリングに対して、迅速かつ容易に、かつ安全な事前設定済みのデプロイメント自動化を提供し、デプロイメントに伴うリスク、負担、コストの軽減を支援することを目的としています。

 

例えば、CrushBankはIBM Cloud上でwatsonxを活用し、ヘルプデスクのオペレーターがより効率的にお客様に対応できるようにしています。

 

お客様の旅路に寄り添う

クラウドやモダナイゼーション全般に、すべてに適合するアプローチは存在しません。各企業独自のニーズに適したテクノロジー、スキル、サポートの適切な組み合わせが必要です。ハイブリッドクラウドやAIの複雑な状況を把握し、ワークロードの配置について意図的な選択を行う中で、IBMはお客様の現在の状況に合わせたサービス提供に引き続き取り組んでいます。

 

日本IBMは、2024年10月2日に「Accelerate - 信頼できるAIとハイブリッドクラウドでイノベーションを加速 -」を開催します。本イベントでは、急速な変化の中で先進的な企業がハイブリッドクラウドとAIを活用し、どのようにビジネスを最先端へ導いているかを、具体的な事例とともにご紹介します。また、オープニング・メッセージでは、IBM Cloud プロダクト&インダストリー・プラットフォーム担当ゼネラル・マネージャーのロヒット・バドラニー(Rohit Badlaney)が「信頼できるAIとハイブリッドクラウドでイノベーションを加速」をテーマに講演を行います。
 

イベントの詳細および登録はこちら: Accelerate -信頼できるAIとハイブリッドクラウドでイノベーションを加速-

 

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