ニュースリリース

IBMがMistral Largeモデルをwatsonxで提供開始

スタートアップの革新をエンタープライズ規模に展開
2024年07月23日

著者:IBM watsonx.ai & watsonx.governance バイス・プレジデント アルマンド・ルイス(Armand Ruiz)
 

IBM は、ビジネスに特化したAIとデータ のプラットフォーム IBM watsonxの主要コンポーネントの1つであるwatsonx.ai 上で、Mistral Largeの利用が可能になったことを発表しました。これは、高品質かつ高性能な基盤モデルを広く企業に提供し、各社に合わせた形で展開できるようにするための取り組みの一環です。AI開発者のためのIBMのエンタープライズ・スタジオとして、watsonx.aiは、ビジネス・ソリューションやアプリケーションをカスタマイズして統合できる、多様なオープンソースおよび商用モデルへのアクセスを提供します。

 

当初SaaSとして提供されるこのMistral Largeの追加は、watsonx.aiでアクセス可能なモデルのコレクションを拡大するもので、そのコレクションには、オープンコード・モデル、言語モデル、時系列や地理空間などの科学的モデルで構成される基盤モデルのIBM Graniteファミリーも含まれます。Mistral AIの商用モデルが当社のプラットフォームで利用できるようになったことで、IBMはオープンなマルチモデル戦略をさらに拡大し、企業がイノベーションを起こし、適応し、スケールできるよう支援します。

 

IBMはまた、ビジネス・イノベーションを責任を持って推進するというコミットメントに基づき、上限付きの知的財産補償を通じて、Mistral Largeの保護をお客様に提供します。これは、IBMが補償の対象をサード・パーティーの基盤モデルに拡大する初めての取り組みとなります。

 

IBMとMistral AIは、データ制御を優先したwatsonx.ai上で、オープンソース・モデルと商用モデルの両方を、また小規模で超効率的なモデルも含めたアクセスを企業に提供することで、イノベーションとコラボレーションの促進を続けています。このアプローチは、企業のAIソリューションの質を高めるために極めて重要です。

 

さらに、Mistral Largeがwatsonxプラットフォーム上に追加されたことで、企業はデータ・ストア、プロンプト・ラボ、モデル・チューニング、本番監視、ガバナンス機能など、エンタープライズ対応の追加製品の恩恵を受けることができます。watsonxのお客様は、プラットフォームのロックインに制約されることなく、オンプレミスまたはパブリッククラウド・プロバイダーなど、選択した環境にwatsonx.aiで利用可能なモデルを導入することができます。進化の速いAIの世界では、企業が迅速に適応し、インフラや開発への埋没投資を避けるために、柔軟性が極めて重要です。

 

watsonxを活用されるお客様は、推論と多言語能力を必要とする複雑な企業タスクを処理するために最適化されたMistral AIの、最も強力なモデルの恩恵を受けることができます。例えば、下記が可能です。

  • RAG特化:長いチャット・インタラクションや大規模なドキュメント処理をサポートします。
  • Function Calling:ユーザー定義関数やAPIなどの外部ツールへの接続を可能にします。特定のユースケースや実用的な問題に対応するアプリケーションを簡単に構築することができます。
  • コーディング能力:コードの生成、レビュー、コメント、JSON形式で結果を出力する機能により、開発者はより自然にモデルと対話し、構造化された形式で情報を抽出することができます。
  • 多言語対応:設計上、英語に加えてフランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語で高いパフォーマンスを提供します。その他数十の言語がサポートされています。
  • 責任あるAI:追加レイヤーを利用できるガードレール機能が組み込まれています。

 

IBM、Mistral AI、watsonxプラットフォームの組み合わせは、欧州で活動する組織がガバナンス機能を強化しながら基盤モデルの利点を享受するための選択肢を提供し、責任あるAIの構築に対するIBMのコミットメントを再確認するものです。

 

Mistral Largeや、watsonx.aiで利用可能な広範なIBMおよびサードパーティーのモデル・ライブラリーへのアクセス方法の詳細については、こちら(英語)をご覧ください。https://www.ibm.com/products/watsonx-ai/foundation-models

 

当報道資料は、2024年7月18日(現地時間)にIBM Corporationが発表したブログの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。

 

 

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