著者：Business Analytics  プロダクト・マネジメント バイス・プレジデント アルヴィン・フランシス（Alvin Francis）

ビジネス・インテリジェンス（BI）ソフトウェア市場は、2027年までに279億米ドルに急増すると予測されていますが、これらのツールを意思決定に使用している従業員はわずか30％にすぎません。この投資と利用のギャップは、大きな機会損失を浮き彫りにしています。

BIツールの導入における主なハードルは、その複雑性にあります。従来のBIツールは強力ですが、効果的な意思決定を行うには複雑で、かつ多くの時間を要します。ビジネスの意思決定者が必要としているのは、活用が難しい複雑なダッシュボードではなく、特定のビジネス状況に合わせたインサイトです。組織は現在、多くのデータ・アナリストにデータの管理と解析を任せ、分析利用者のためにダッシュボードやその他のBI資産を作成しています。この要件は大きなボトルネックとなり、生産性を低下させ、BIの導入を停滞させています。生成AIは、このダイナミズムを変えようとしています。

私たちは、これに対処するためにIBM watsonx™ BI Assistant を開発しました。この革新的なツールは、ビジネス・ユーザーがテキストや音声といった感覚的な自然言語を使用して複雑なデータ・システムと対話できるようにすることで、BIを簡素化します。watsonx BI Assistantを使用することで、企業はすべてのビジネス・ユーザーがより良い意思決定を行えるようになります。

IBM watsonx BI Assistant は、ビジネス・ユーザーに並外れたアナリティクス能力を提供

watsonx BI Assistantは、生成AIを使用して業務にシームレスに統合し、自然言語で質問し、パーソナライズされたコンテキストに基づくインサイトを即座に得ることを可能にします。セマンティック・オートメーションや推論など、このプラットフォームのAIイノベーションは、データをふるいにかけてパターンを特定し、関係を明らかにし、ビジネス上の重要性を解釈します。

戦略的なビジネス上の意思決定を行う場合でも、ビジネスチャンスを探索する場合でも、データの整合性とプライバシー基準を厳格に遵守し、実用的な洞察力を提供するwatsonx BI Assistantを頼ることができます。

なぜwatsonx BI Assistantなのか？

1. スマートアラートとプロンプトによるインサイトの提供

お客様は、きめ細かく迅速に、ご自身の状況に適した回答を受け取ることができます。watsonx BI Assistantは、業界固有のデータと業務要件を分析して、高度にパーソナライズされたインサイトを提供します。例えば、リード数が増加しているにもかかわらず、勝率が低下しているために収益が減少しているというアラートを受けた営業マネージャーは、今購入できるオファーを提案し、リードのコンバージョン・プロセスを見直すことができます。

2. 明確な推論による明瞭性と信頼性の向上

明確な推論は、データ入力からインサイト出力への直接的な経路を提供し、インサイトの背後にある「なぜ」を明らかにし、新たな成長機会を特定するのに役立ちます。例えば、オペレーション・マネージャーとして深刻な在庫不足に気づいた場合、watsonx BI Assistantは、この傾向が一貫しており一時的な異常ではないことを確認し、収益損失やペナルティーを回避するために納品計画をタイムリーに調整することを促します。

3. ビジネス向けに設計されたAIで、より深い理解を提供

このプラットフォームは、企業に関連するコンテンツで訓練されたIBMの大規模言語モデル（LLM）で構築されており、厳格なデータガバナンスと規制基準を満たしています。日常的なビジネス言語による質問を解釈するため、データ・インタラクションが直感的となり、複雑なビジネス・クエリーに対しても確信を持って探索できるようになります。提供される回答は、適切であるだけでなく、お客様のビジネス状況に適合するように調整されています。

また、watsonx BI Assistantは、ビジネス・セマンティクスの作成を自動化し、お客様ごとのビジネス状況における意味を明確にすることで、データが語る意味をより明確にします。この機能強化により、各データ・ポイントの重要性を容易に理解し、それが業務の全体像にどのように適合するかを確認できるようになります。このプラットフォームは、複雑な分析を利用しやすく、意味のあるものにし、ビジネスの全容を簡単に把握できるようにします。

4. 信頼できるデータとAIを基盤としたプロアクティブなパートナーで信頼を高める

watsonx BI Assistantは、ガバナンス、信頼性、透明性を柱として構築されており、すべてのAIワークフローを強化します。このプラットフォームは、様々なツールやデータ・ソースからのインサイトを統合することで、アナリティクスの取り組みを合理化します。セマンティック・データのレイヤーはエンタープライズ・レベルのガバナンスを提供し、一貫性のある組織横断的なレポーティングのための指標のカタログを提供し、相互運用性を促進するオープンなインターフェースをサポートします。watsonx BI Assistant は次世代のビジネス・インテリジェンスであり、ビジネス・ユーザーに確信に満ちた迅速な意思決定のためのインサイトを提供します。

当報道資料は、2024年5月21日（現地時間）にIBM Corporationが発表したブログの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。