ニュースリリース
IBM、デルタ航空、WPP、4A’s、IAB、Ad Council、その他の業界リーダー、広告テクノロジーのバイアス軽減に向けた取り組みを開始
2022年6月28日
[カンヌ、フランス、2022年6月20日(現地時間)] 大手の組織や企業が、マーケティング・キャンペーンにおける、公平性の向上に向けた取り組みを開始することを宣言しました。今回、毎年6月に南仏カンヌで行われる広告・コミュニケーション・フェスティバルであるカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2022で発表されたこのイニシアチブは、広告テクノロジーにおけるバイアスの軽減を目指して意識を高め、行動を促すために、広告代理店、ブランド、その他のビジネス・リーダーが集結したものです。協賛企業にはIBM、 デルタ航空、WPP、Mindshare、4A's、IAB、Ad Councilが参画しました。
本取組は、広告テクノロジーにおけるバイアスの影響に関する教育と認識の促進を目指した、IBMの最も新しい取り組みです。IBMは2021年に広告テクノロジーにバイアスが存在しうるという仮説をもとに研究に着手し、最初の調査結果を示しました。この調査は、マーケティング・プロセスにおいてAIツールやリソースを活用することで、広告テクノロジーにおけるバイアス軽減が可能であることを明らかにしました。これらのキャンペーンに対するバイアスの潜在的な影響をより深く理解するためには、さらに多くの業界の参画とデータ収集が必要ですが、いくつかの業界リーダーはすでにIBMの広告公平性の誓約を介して意識を高め、行動を起こし、早い段階で積極的な対応策を講じています。
IBMのWeather Company and Allianceでシニア・バイス・プレジデントを務めるボブ・ロード(Bob Lord)は次のように述べています。「広告におけるバイアスのリスクは広く知られていますが、この公約を掲げることで、これらの組織は業界で初めて行動を起こすことになります。 私たちは共に、自分自身と会社を教育することに同意し、広告におけるバイアスを軽減するために、他の業界リーダーに参画するよう求めています」
この取り組みに向けてIBMは、75の公平性指標と13の最先端アルゴリズムを展開し、離散データ・セット内のバイアスの特定と軽減を支援するオープン・ソース・ソリューションである「Advertising Toolkit for AI Fairness 360」を無償で公開することも発表しました。また、使いやすさを考慮し、プレイブックとサンプルコードも公開されています。ツールキットを活用する組織は、広告キャンペーンにおけるバイアスの存在と影響、さらにそのオーディエンスの構成について、より深い理解を得ることができます。
WPPのCEOのマーク・リード氏(Mark Read)は次のように述べています。「データを正しく使用することで、ブランドは顧客とのエンゲージメントをパーソナライズし、最も関連性の高いタッチポイントを特定することができます。しかし、アルゴリズムやテクノロジーにバイアスが存在する可能性があることを私たちは知っています。だからこそ、私たちはデータが顧客体験に役立つ有意義なものになるよう、クライアントがデータをどのように使い、そしていつ活用するべきか評価できるよう支援しています。WPPのGroupMを通じて、私たちは、顧客がデータ・セットを使用する際の課題に対応できるように 『データ倫理コンパス(Data Ethics Compass)』を開発しました。同時に、IBMの新しい『Advertising Toolkit for AI Fairness 360』は、バイアスの潜在的な影響を深く理解するために役立つはずです。 顧客は、ブランドが自分たちの情報を公平性に則って使用し、業界が一丸となってデータ・バイアスの課題に取り組むことを期待しています。それはつまり、最終的には顧客エンゲージメントとビジネス成果の向上につながるのです」
多くの場合、バイアスは意図的なものではありません。人間の思い込みや判断の結果がアルゴリズムに組み込まれた結果、不公平なターゲティングや特定のグループの排除などマーケティング・キャンペーンの失敗につながる可能性があります。今回の誓約を通じて、企業はデータを提供することで、バイアスの影響をより明確に解明するための継続的な研究に貢献できます。Salesforceが2022年に発表した「State of the Connected Customer」調査(英語)によると、調査対象の顧客の62%近くが、AIのバイアスについて懸念していると回答しました。これは、2年前の54%から増加しており、ブランドとエージェンシーがその影響をより深く理解することが不可欠であることが明白になりました。
MindshareのグローバルCEOのアダム・ゲルハルト氏(Adam Gerhart)は次のように述べています。「テクノロジーとデータの普及が加速するにつれて、広告にバイアスが生じるリスクはますます高まっています。 この問題に正面から向き合うことが私たちの義務です。業界は明確で意図的な行動を取る必要があるでしょう。そのために私たちは『Advertising Toolkit for AI Fairness 360』の活用にコミットします」
広告業界がプライバシーや透明性に関する問題に直面し続ける中、多くの組織や企業は、広告テクノロジーにおけるバイアスへの取り組みこそ、マーケティング担当者にとって次の重要な領域になり得ると考えています。2021年、全世界で1兆ドル近くがデジタル広告に費やされました。その多くは、特定のオーディエンスを識別してターゲティングするプログラマティック・エンジンを通じて流れ、その過程で大規模な顧客グループを見逃すことも生じます。データの使用方法について透明性を求める顧客の声が高まる中、マーケティング担当者は、効果を維持するための新しい方法を模索する必要があります。気象データなど、プライバシーに配慮した代替のデータソースは有効な行動予測材料となり、顧客との信頼関係を再構築することにもなります。
デルタ社のブランド・マーケティング担当マネージング・ディレクターのエマケイト・ヤング氏(Emmakate Young)は次のように述べています。「グローバル・ブランドとして、サプライヤー、社員、広告キャンペーンなど、私たちのあらゆる意思決定は、私たちの価値観と、世界にもたらしたい変革を反映したものだと認識しています。私たちは長年にわたり、キャンペーン・クリエイティブにおいて包括的な表現を重視してきましたが、この取り組みを通じてさらに一歩進み、キャンペーンを展開する際には、より包括的な表現を実現することができるはずです」
「Advertising Toolkit for AI Fairness 360」 およびおよび関連するプレイブックをダウンロードし、広告の公平性の誓約を行い、広告のバイアスがビジネスやおよび顧客にどのような悪影響を与えるかを調べるには、 IBMのBias in Advertising micrositeを参照してください。
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当報道資料は、2022年6月20日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文は下記URLを参照ください。https://newsroom.ibm.com/2022-06-20-IBM,-DELTA-AIR-LINES-WPP,-4AS,-IAB,-AD-COUNCIL-AND-OTHER-INDUSTRY-LEADERS-ACT-TO-MITIGATE-BIAS-IN-ADVERTISING-TECHNOLOGY
以上
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