ニュースリリース

IBM Watsonと自動化ツールを活用し、システム開発の高速化・高品質化を支援

2017年04月25日

日本IBMは、企業の経営基盤を支えるシステム開発にAIやアナリティクスといった先進技術を活用することにより、プロジェクト管理、アプリケーション開発、アプリケーション保守の三つの領域における、さらなる高速化と高品質化を支援するソリューション群としてIBM Watsonを活用した次世代超高速開発を発表しました。構成するソリューションは、プロジェクト管理を支援する「コグニティブPMO」と、アプリケーション開発とアプリケーション保守を支援する「統合リポジトリー&ツール」です。「コグニティブPMO」と「統合リポジトリー&ツール」は本日からサービスを提供し、価格は個別見積もりとなります。

企業経営にスピードが求められる中、経営基盤を支えるITシステムの開発においては、高い品質を維持しつつ開発期間を短縮し、新サービスや新機能を迅速に提供できることが重要です。また、将来のITの社会へのさらなる浸透による重要性や複雑性の増加を考えると、従来の開発方法だけでは対応できない時代がくると想定しています。さらには、開発現場においては、よりスマートな働き方への改革が求められており、人間の知識労働を強力にサポートし学習し続けるAIを、システム開発・運用保守に取り入れることが期待されています。

IBM Watsonを活用した次世代超高速開発は、従来の高速開発で重点を置いていたアプリケーション開発領域をさらに進化させるだけでなく、アプリケーション保守やプロジェクト管理の領域も含めてシステム開発・保守サイクル全体の超高速化を実現します。

プロジェクト管理を支援するソリューションは、質問応答、プロジェクト状況の可視化とレポート、品質やリスクの予測を行う「コグニティブPMO」です。質問応答は、IBM Watsonの自然言語分類機能と対話機能を使ったチャットボットで、回答者の回答探索や応答の負担を軽減し、質問者はいつでも回答を得られます。プロジェクト状況の可視化とレポートは、プロジェクトで作成される進捗管理表、課題管理表などからデータを取り込み、プロジェクト状況を視覚的に表示し、標準レポートとして出力することができます。品質やリスクの予測は、プロジェクト状況の可視化によって蓄積された情報を活用して品質の変化とリスクの出現を予測し、またAIを活用して過去のプロジェクト実績や課題履歴といった膨大なビッグデータの中から有用な知見を抽出して精度の高い予測が可能となります。「コグニティブPMO」を活用することにより、プロジェクト管理コストを約30%効率化できると見込んでいます。

アプリケーション開発を支援するソリューションは、自動化ツールを活用した要件・設計・作成・ビルド・デプロイ・テストを支援する「統合リポジトリー&ツール」です。「統合リポジトリー&ツール」は、要件や設計仕様をデータとしてリポジトリーに登録・一元管理し、設計仕様間の整合性やトレーサビリティを自動チェックします。整合性が保証された設計仕様からプログラムのソースコードを自動生成し、連続してビルドが自動実行され、さらにテスト環境や本番環境に自動デプロイすることが可能です。また、生成された画面は、多種多様なスマート・デバイスの画面サイズに合わせて動的に調整されます。ユーザーは早いフェーズから動く画面と機能を確認することが可能となり、早期に画面や機能の修正を行うことができます。特に早いリリースが求められるスマート・デバイス用アプリケーションなどのフロントエンドシステムの開発においては、このようにすぐに動く実行モジュールを自動生成できることが必須となっています。また、バックエンドシステム開発については、メインフレーム用アプリケーション部品の自動生成機能やコーディングレスでのAPI(Application Programming Interface)生成機能を「統合リポジトリー&ツール」の個別機能として提供します。

また、「統合リポジトリー&ツール」はアプリケーション保守の領域も対象とし、影響分析や障害予測を支援します。影響分析は、プログラム構造全体の可視化とシステム変更が影響を及ぼすポイントの探索をサポートし、迅速な変更要求への対応が可能となります。障害予測は、AIを活用することで蓄積された稼働実績データおよび障害履歴データなどのビッグデータの中から有用な知見を抽出し精度の高い障害予測を可能とします。

 

ご参考:
クラウド時代の全体アーキテクチャーがデジタル変革を実現する
https://www-935.ibm.com/services/jp/ja/consulting/migrating-to-the-cloud/index.html

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