ニュースリリース

IBM災害対応情報システム、被災者台帳管理と避難行動要支援者管理を追加

2017年06月 1日

日本IBMは、防災・災害対応の業務を支援するソリューション「IBM災害対応情報システム」に、罹災証明書を発行するための被災者台帳管理と、災害に備えるための避難行動要支援者名簿の作成を支援する避難行動要支援者管理の機能を追加しました。「IBM災害対応情報システム」は、電子地図上に各種情報を描画し、災害対応時の迅速な意思決定を支援できることが特長です。今回の機能追加により、平常時の避難計画の検討から有事の際の災害弱者の適切な避難誘導や被災者支援に活用しやすくなりました。新機能の提供は本日から開始し、価格は個別見積もりです。

平成25年の災害対策基本法の改正により、避難行動要支援者の円滑かつ迅速な避難の確保のため、市町村には避難行動要支援者名簿の作成が規定されています。また、災害時に早急かつ的確な発行が求められる罹災証明書についても、被災者台帳を適切に管理することにより、すぐに発行できるような体制を準備しておくことが重要です。

「IBM災害対応情報システム」は自治体の災害対応業務を支援するソリューションとして、2013年(平成25)岩手県豪雨災害、2015年(平成27)関東・東北豪雨、2016年(平成28)熊本地震などで活用された多くの実績があります。避難所状況、避難者情報、救援物資・備蓄物資情報、被害情報、職員参集状況といった災害時に求められるさまざまな情報を電子地図上に描画できるため、現地の様子や被害状況を的確に把握して適切な被災者支援に向けた迅速な意思決定を支援します。

今回新たに、「IBM災害対応情報システム」のメニューを拡充し、被災者台帳管理、避難行動要支援者管理の機能を追加しました。例えば、罹災証明書の発行が集中している地域の状況を把握したり、避難行動要支援者に対する速やかな支援の対策を策定する際に利用できます。これにより、平常時の避難計画の検討から有事の際の災害弱者の適切な避難誘導や被災者支援を行うなど、総合的な災害対応に活用できるようになります。

本システムでは、膨大な情報を一枚のウェブ地図上に快適に表示・操作するため、国土交通省統合災害情報システム(DiMAPS)(http://www.mlit.go.jp/saigai/dimaps/) に採用されているタイルマッピング技術を採用します。これにより、システムで扱う地図情報を地図タイルに変換することで、地図表示パフォーマンスを大幅 に向上できます。背景地図には株式会社ゼンリンが提供する住宅地図Zmap-TOWNIIを活用します。道路、鉄道といった構造物や建築物をはじめ、行政界や交通規制情報、さらには一軒一軒の建物名称までがカバーされているため、被害を受けた建物を迅速に特定し、建物被害調査に係る業務の効率化が期待できます。

また、平成28年熊本地震において、刻一刻と変わる現地のニーズに合わせて必要となる帳票を迅速に提供し、被災者の支援に貢献した実績を持つデジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社の「Excel業務イノベーションプラットフォームxoBlos(ゾブロス)」を採用し、罹災証明書や避難行動要支援者名簿等の様々な帳票を迅速かつ確実に提供します。

「IBM災害対応情報システム」は、日本IBMの「IBM業務支援Webプラットフォーム」を活用しています。「IBM業務支援Webプラットフォーム」は、既存のExcelデータをそのまま入力データや出力帳票として活用でき、情報に位置情報を付加することにより、地図上に情報を表示できるようにします。そのため、情報管理が分かりやすく直感的になり、大量の情報から迅速な判断が求められる業務に適しています。

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