ニュースリリース
新しいIBM LinuxONE 4 Expressを発表 - サイバー・レジリエントなハイブリッドクラウドおよびAIプラットフォームでコスト削減とお客様価値を実現
【米国ニューヨーク州アーモンク 2024年2月6日(現地時間)発】
IBMは、本日、LinuxONEの最新のパフォーマンスやセキュリティー、AI機能を、中小企業や新しいデータセンター環境内に拡張するIBM LinuxONE 4 Expressを発表しました。IBM LinuxONE 4 Expressは事前構成済みのラック・マウント・システムで、コスト削減*1を実現するとともに、ワークロードの迅速な立ち上げ、デジタル資産やAIを活用した医療用画像処理、ワークロードの統合など、新しいユースケースや従来のユースケースに対応するプラットフォームを使い始める際に、お客様に必要な処理能力を検討する労力を削減できるように設計されています。
現在および将来に向けた統合ハイブリッドクラウド戦略の構築
企業が自社の製品やサービスを迅速にオンラインに移行する際、多くの場合、デフォルトで作成されたハイブリッドクラウド環境が残され、サイロ化されたスタックは、企業間の連携やAIの導入に役立たないものとなります。最近のIBM Institute for Business Value (IBV)の調査では、84%の経営幹部が、サイロ間の受け渡しを除去することに苦戦していることを認めています。また、回答した経営幹部の78%は、不十分な運用モデルがマルチクラウド・プラットフォームの導入の成功を妨げているとも述べています*2。企業全体でデータ活用とAIの影響を加速・拡大し、ビジネス成果を向上させなければならないというプレッシャーの中、企業が取るべきもう1つのアプローチは、オンプレミスとクラウドのどちらにどのワークロードを置くべきかをより慎重に見極めることです。
IBM Z / LinuxONEプロダクト・マネジメント担当バイス・プレジデントのティナ・タルキニオ(Tina Tarquinio)は、次のように述べています。「IBM LinuxONE 4 Expressは、スタートアップや中小企業が意図的なハイブリッドクラウド戦略を一から構築する機会となります。IBMは、最新のLinuxONE 4システムにおけるハイブリッドクラウドとAIの力を、多くのデータセンターにフィットするシンプルで使いやすい形にしました。また、IBM LinuxONE 4 Expressは、増大するAIユースケース向けにミッション・クリティカルなデータと連携するAI推論機能を提供するだけでなく、市場の変化に合わせたビジネス成長に伴い、増大するワークロードとパフォーマンス要件に合わせて拡張することができます」
バイオサイエンス向けコンピューティング研究の加速
ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンは英国最大級の大学であり、公的研究機関としても知られています。同大学はIBMと協力し、学術研究をサポートする持続可能なハイブリッドクラウド・プラットフォームを構築しています。
ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンのリサーチ・コンピューティング部門の責任者であるオウェイン・ケンウェイ(Owain Kenway)博士は、次のように述べています。「私たちの先進研究コンピューティング・センターは、科学と人文科学にわたる計算研究の実現や、学生のデジタル・スカラーシップにとって不可欠な存在です。IBM LinuxONE 4 Expressが、バイオサイエンスの次世代シーケンシングのような高I/Oワークロードや、医療データのAIワークロードのような 『Trusted Research Environments:TRE(信頼できる研究環境)』での作業をサポートすることを嬉しく思います。このシステムの高いパフォーマンスと拡張性は、私たちの重要な研究ニーズに適しており、価格も手頃なことから、大学の研究機関や産業界のテストベッドの両方の用途で利用可能です」
多様なデータセンター環境やユースケースに対応する高い拡張性、可用性、セキュリティーを実現
IBM Telumプロセッサーを搭載し、2023年4月から提供開始したIBM LinuxONE Rockhopper 4は、お客様が必要とする拡張性、パフォーマンス、セキュリティーを提供しながら、エネルギー消費およびデータセンターの設置面積の削減を実現する設計を特長としています。同様に、IBM Telum プロセッサーを搭載し、ラック・マウント・フォーマットで提供する IBM LinuxONE 4 Express は、内外の規制に基づく厳しいレジリエンシー要件を必要とするお客様に、高い可用性を提供します。実際、GDPS、HyperSwap機能を用いた IBM DS8000シリーズ・ストレージを搭載したIBM LinuxONE 4 Expressシステムは、Red Hat OpenShift Container Platform環境で実行された場合、99.999999%の可用性を実現できるように設計されています*3。
Futurum Groupのバイス・プレジデント兼プラクティス・リーダーであるスティーブン・ディケンズ(Steven Dickens)氏は、次のように述べています。「IBM LinuxONEは、急速に、IBMの広範なインフラストラクチャー・ストーリーの基盤要素になりつつあります。新しいIBM LinuxONE 4 Expressソリューションにより、IBMはミッション・クリティカルなワークロードを高可用性で処理できる独自の地位を確立しました。IBM LinuxONE 4 Expressとシステムのサイバーセキュリティー体制を組み合わすことで、IBMは市場を牽引する立場にいます」
IBM LinuxONE 4 Expressは、スタートアップや中小企業が直面している、以下のような全く新しいユースケースに対応しています。
- デジタル資産:IBM LinuxONE 4 Express は、デジタル資産のような機密データを保護するために特別に設計された、コンフィデンシャル・コンピューティング機能を備えた安全なプラットフォームを提供します。IBM Secure Execution for Linux は、IBM LinuxONE 4 Express に組み込まれたハードウェア・ベースのセキュリティー技術です。個々のワークロードをスケーラブルに分離することで、外部からの攻撃だけでなく、内部の脅威からも保護することができます。デジタル資産のユースケースにとって、セキュリティー上特に重要な段階である、使用中のデータも対象となります。
- AIによる医療画像処理:IBM TelumプロセッサーのオンチップAI推論により、お客様はLinuxONEシステム上のミッション・クリティカルなデータとAIを同居させることができ、データがある場所でデータ分析が可能です。例えば、医療保険会社は、大量の医療記録をほぼリアルタイムで分析し、請求処理の妥当性を検証することで、ビジネス上の意思決定のスピードを向上させることができます。
- ワークロードの統合:IBM LinuxONE 4 Express は、データベースを LinuxONE システムに統合することで、お客様が IT 環境を簡素化し、コストを削減できるように設計されています。長期にわたってお客様が大幅なコスト削減ができるように設計されており、Linux ワークロードを比較対象の x86 サーバーから IBM LinuxONE 4 Express に移行すると、5 年間で総所有コストを 52% 以上削減可能です*4。
お客様の成功に向けたIBMエコシステムの活性化
AquaSecurity社、Clari5社、Exponential AI社、Opollo Technologies社、Pennant社、Spiking社を含むIBM LinuxONEエコシステムにより、IBMは今日のサステナビリティーおよびサイバーセキュリティーの課題に対するソリューションの提供に取り組んでいます。データ・サービング、コア・バンキング、デジタル資産のワークロードを実行するお客様にとって、最適化されたサステナビリティーとセキュリティー体制は、機密性の高い個人データと持続可能な組織目標の両方を保護するための鍵となります。IBM のビジネス・パートナー企業は、IBM LinuxONE 4 Express のインストール、デプロイ、サービス、再販に必要なスキルについて、こちらで詳細を参照可能です。
Saudi Business Machines(SBM) 社 IBMシステム・ソリューション&サポート・グループのディレクターであるエヤド・アルハバシュ(Eyad Alhabbash)氏は、次のように述べています。「SBMは、戦略的お客様向けに概念実証(POC)を実行するために、IBM LinuxONE III Expressを購入しました。IBM LinuxONE III Expressは、同じRed Hat OpenShiftワークロードを実行するx86よりも優れたパフォーマンスを実証し、お客様はIBM LinuxONEがサーバー、ストレージ、ネットワークの管理および運用において非常にユーザー・フレンドリーであると指摘しています」
新しいIBM LinuxONE 4 Expressは、2024年2月20日よりIBMおよび認定ビジネス・パートナー経由で提供開始される予定です*5。
2月20日午前11時(米国東部時間)に開催されるIBMのお客様およびパートナー向けのウェビナー(ライブ配信、英語)で、AI、サステイナビリティー、サイバーセキュリティーなどの業界トレンドについて深く掘り下げるとともに、新しいIBM LinuxONE 4 Expressの詳細についてご紹介する予定です。
当報道資料は、2024年2月6日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの一部をもとにしています。原文はこちらを参照ください。
IBM、IBM ロゴ、ibm.com、IBM Telumは、 米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。
*1: 免責事項:CPCドロワーとI/Oドロワーで構成され、1フレームに12個のIFLと736GBのメモリーを搭載したネットワークと外部ストレージをサポートするIBM LinuxONE 4 Expressモデルと、各32コア(2ch/32c)のXeon Sapphire Rapids Platinum 8444プロセッサーを2基搭載した合計384コアのx86サーバー3台を比較。すべてのシステムで、Linux Postgres Enterprise-DBワークロードを仮想化およびDBツールで実行することを想定。結果は、お客様固有の使用方法および場所によって異なる場合があります。LinuxONEのハードウェアは、予想されるグローバル価格(米ドル)および割引価格です。x86 の購入価格を含み、保守費用は、積極的な割引を適用した IDC の Pricing Service(https://www.idc.com/myidc3/products) によります。Postgres Enterprise-DB ソフトウェアとツールの価格は、定価から割引が適用された市販価格に基づいています。TCO は、5 年間で計算されています。コストの見積もりには、ハードウェア・コストと年間保守、Linux OSサブスクリプション・コスト、仮想化ソフトウェア、人的コスト、インフラストラクチャー(ネットワーク、エネルギー、スペース)・コストが含まれます。
*2: IBM IBV Research Insights「ハイブリッドクラウドでビジネスを加速する」11ページ
*3: 免責事項:期待値の計算には、測定および予測に基づく IBM 内部データが使用されています。必要なコンポーネントには、IBM LinuxONE Rockhopper 4、IBM z/VM V7.2以上のシステムを単一のシステム・イメージに集約したもの、RHOCP 4.10以上を稼動、IBM Operations Manager、Metro Multi-siteワークロードとGDPS Globalを含む、メトロディスタンス・システムとストレージにわたるデータ・リカバリーと仮想マシン・リカバリーを管理するためのGDPS 4.5、およびIBM HyperSwapを備えたIBM DS8000シリーズ・ストレージが含まれます。ワークロードにはMongoDB v4.2を使用しました。z/VM Single System Image クラスタリング、GDPS xDR Proxy for z/VM、ローカル・ストレージ・デバイス管理用の Red Hat OpenShift Data Foundation (ODF) 4.10 など、必要なレジリエンシー技術を有効にする必要があります。アプリケーションに起因する停止は、上記の測定には含まれません。その他の構成(ハードウェアまたはソフトウェア)は、異なる可用性特性を提供する可能性があります。
*4: 免責事項:CPCドロワーとI/Oドロワーで構成され、1フレームに12個のIFLと736GBのメモリーを搭載したネットワークと外部ストレージをサポートするIBM LinuxONE 4 Expressと、各32コア(2ch/32c)のXeon Sapphire Rapids Platinum 8444プロセッサーを2基搭載した合計384コアのx86サーバー3台を比較。すべてのシステムで、Linux Postgres Enterprise-DBワークロードを仮想化およびDBツールで実行することを想定。結果は、お客様固有の使用方法および場所によって異なる場合があります。LinuxONEのハードウェアは、予想されるグローバル価格(米ドル)および割引価格です。X86 の購入価格を含み、保守費用は、積極的な割引を適用した IDC の Pricing Service(https://www.idc.com/myidc3/products) によります。Postgres Enterprise-DB ソフトウェアとツールの価格は、定価から割引が適用された市販価格に基づいています。TCO は、5 年間で計算されています。コストの見積もりには、ハードウェア・コストと年間保守、Linux OSサブスクリプション・コスト、仮想化ソフトウェア、人的コスト、インフラストラクチャー(ネットワーク、エネルギー、スペース)・コストが含まれます。
*5: 当初、アルゼンチン、メキシコ、ペルー、インドネシア、台湾、韓国、インド、中国は対象外です。
Release Categories
プレスリリース、各種取材のお申込みに関するお問い合わせ先(報道関係者様専用窓口)
※報道関係者様以外からのお問い合わせは受け付けておりませんのでご了承ください。
日本IBM 広報代表
電話: 03-3808-5120
e-mail: PRESSREL@jp.ibm.com