ニュースリリース
IBM、SAPとのパートナーシップを拡大し、RISE with SAPソリューションを活用して自社のビジネス・オペレーションを変革
[米国ニューヨーク州アーモンクおよびドイツ・ヴァルドルフ- 2022年5月11日(現地時間)発]
IBMとSAPは本日、両社の長年のパートナーシップにおける最新のマイルストーンとして、事業拡大の加速と顧客サポートの向上に向けて設計されたSAP® ERPソフトウェアを活用した世界最大規模の企業変革プロジェクトの1つとなる、IBM自身のビジネス・オペレーション変革に取り組むことを発表しました。
IBMは、パートナーシップ拡大の一環として、世界120カ国以上、1000の法人、ソフトウェア、ハードウェア、コンサルティング、ファイナンスを支える多数のIBM事業の業務環境を、SAPの次世代ERPソフトウェアであるSAP S/4HANA®に移行します。このプロジェクトは、RISE with SAP S/4HANA Cloud, private edition, premium supplier option with IBM Consultingによるビジネス・プロセスの改善を主眼として、最終的には375 TB以上のデータをIBM® Power on Red Hat® Enterprise Linux® on IBM Cloudに移行する予定です。RISE with SAPには、企業がデジタル変革の目標を追求し、クラウドへの移行を加速させるために必要な要素が結集しています。
IBMは、お客様のクラウド運用を支援できるよう、プロセスをモダナイズするとともにより優れた洞察を提供する必要性を認識し、RISE with SAPを活用して世界中のデータの集中化・標準化を進めています。SAP HANA®データベースへのアクセスにより、データにリアルタイムでアクセスし、事業部やチーム間でより効率的に共有することができます。また、パートナーシップの拡大により、AIと自動化したワークフローによる意思決定の改善を図ることができます。この変革プロジェクトが完了すると、IBMの580億米ドルの収益のほぼすべてがSAPソフトウェアを経由することになります。
SAP SE の CEO 兼エグゼクティブ・ボード・メンバーであるクリスチャン・クライン (Christian Klein) 氏は次のように述べています。「このパートナーシップの拡大により、IBMはクラウドにおけるビジネス変革を加速し、将来の成長を促進することが可能になります。その結果、IBMはお客様に最も付加価値の高いサポートと柔軟性を提供できるようになり、お客様はRISE with SAPの価値を最大限に享受しながら、ビジネス変革を簡素化し加速させることができるようになります」
このIBMのビジネス変革では、最終的には300以上のSAPインスタンスを移行し、500台のサーバーをIBM Power on Red Hat Enterprise Linux on IBM CloudのRISE with SAPソリューションで統合する予定です。SAP S/4HANAへの移行は、IBMのソフトウェア事業部全体で進行中です。初期展開では、IBMのSaaSと課金システムに注力し、注文や契約の迅速な処理を実現し、課金・決済システムの簡素化を図ることで、お客様やIBMのビジネス・パートナーにメリットを提供しています。
IBMコンサルティングは、38,000人以上の高度な訓練を受けたSAPコンサルタントを擁し、これらの複雑なシステムやアプリケーションをデジタル環境に移行するために必要なアドバイス、実装、セキュリティー、業界および技術的専門知識を提供して、この変革を主導しています。これは、IBMとSAPによって加速するエコシステム戦略の一例で、テクノロジーの専門知識とコンサルティングの専門知識を持つ両チームが一体となり、また多くのクラウド環境をサポートすることで、お客様がハイブリッドクラウドのアプローチを採用し、ミッション・クリティカルなSAPソフトウェア・ワークロードをクラウドに容易に移行できるよう支援します。
IBM会長兼最高経営責任者(CEO)のアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)は、次のように述べています。「企業のお客様は、ミッション・クリティカルなワークロードをモダナイズする際に、より多くの選択肢とコントロールを求めています。RISE with SAPによって実現するこのプロジェクトは、その複雑さと規模から、両社にとって画期的なビジネス変革の取り組みとなります。本プロジェクトやIBMが社内でRISE with SAPを活用した経験により、お客様のハイブリッドクラウドへの移行やビジネス変革を支援する準備がより一層整うことになります」
RISE with SAP on IBM Power on Red Hat Enterprise Linux on IBM Cloudのプレミアム・サプライヤー・オプションを拡大
非常に規制の厳しい業界のお客様を含め、お客様にさらなる柔軟性とコンピューティング能力を提供できるよう、IBMは、自社の移行に使用したものと同じクラウド・ベースのコンピューティング能力をお客様に提供します。プレミアム・サプライヤー・オプションの拡大により、RISE with SAP on IBM Cloudを実行しているお客様には、IBM Power on Red Hat Enterprise Linux on IBM Cloudでワークロードを実行するオプションを追加提供します。
IBMはプレミアム・サプライヤーとして、RISE with SAPにおけるインフラストラクチャー、テクニカル・マネージド・サービス、ビジネス変革、アプリケーション管理サービスを提供する初のクラウド・プロバイダーとなりました。ハイブリッドクラウド戦略にてワークロードをモダナイズするお客様が増加する中、IBMとSAPはPowerサーバーを利用するお客様に対し、オンプレミスで稼働するアーキテクチャーと一貫して使用可能なRISE with SAP S/4HANA on Powerを提供します。IBM Cloud上でRed Hat Enterprise Linuxを基盤としてIBM Powerを利用する企業は、IBMとRed Hatが提供する柔軟性、レジリエンシー、セキュリティー機能により、ミッション・クリティカルなワークロードをクラウド環境においても高いレベルのパフォーマンスで実行可能になります。
RISE with SAPの詳細については、https://www.ibm.com/cloud/services/rise-with-sap-premium をご覧ください。
当報道資料は、2022年5月11日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
当発表内容は、2022年5月24日にSAPジャパン株式会社のプレスルームでも公開されていますのでご参照ください。
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