ニュースリリース

マインツ大学医療センター、IBM Cloud Satelliteを採用し臨床プロセスをデジタル化

検査やワクチン接種など、COVID-19関連の管理プロセスにハイブリッドクラウドを活用することで、病院はデータ保護とセキュリティー要件に対応しながら臨床プロセスのデジタル・トランスフォーメーションを実現可能に
2021年06月25日

2021年6月25日

[米国ニューヨーク州アーモンクおよび独エーニンゲン - 2021年6月22日(現地時間)発]  約60の診療科で毎年35万人以上の入院患者と外来患者を診療しているドイツのマインツ大学医療センターは、IBMと協業し、臨床プロセスのデジタル化を推進しています。IBMとの協業で新たに構築したソリューションには、ヘルスケアデータの安全なやりとりを容易にしたり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査およびワクチン接種のプロセスを円滑化するものなどが含まれます。

IBMはこれらのソリューションを、ハイブリッドクラウドについてのケイパビリティーやグローバルに展開するサービス事業による深い業界知識により、数週間で設計、実装しました。この協業はマインツ大学医療センターが、患者様のケア改善をめざしプロセスや業務のデジタル化を迅速に進めながら、組織の目的を達成できるよう計画されています。新型コロナワクチン接種が、世界中で急拡大しCOVID-19の蔓延防止に効果を上げている中、IBMはマインツ大学医療センターのようなお客様と協働し、最も必要としている人々へのワクチン接種のプロセス円滑化を支援しています。

IBM Cloud ® Satelliteは、エッジ、オンプレミス、複数のパブリッククラウドなど、データの存在するあらゆる環境でセキュアにIBM Cloudのサービスを実行できるようにします。お客様がどのような環境でもスピードとセキュリティーを確保しながらクラウド・サービスを利用できるよう設計しています。IBM Cloud Satelliteによるハイブリッドクラウドの展開でマインツ大学医療センターでは、クラウド・サービスをセキュアで、かつ効率よく利用できると同時に、データをオンプレミスのデータ・センターで管理することで、高度なデータ保護要件に準拠することも可能です。ハードウェアとデータの管理権限は常に大学医療センターが持っています。

マインツ大学医療センターは、最先端の医療、研究、教育の密接な統合を推進し、すでにIBM Watson Assistantを使った仮想エージェントなどのIBMのテクノロジーを活用しています。医療分野も含めた企業や組織は、パンデミックにより業務のデジタル化を一層加速させることを余儀なくされていますが、マインツ大学医療センターは今春、以下の3つのデジタル・ソリューションの開発と実装に取り組みました。

  • 医療スタッフのコミュニケーションとデータ共有のセキュリティーを確保する、新メッセージ・システム -- 医師、看護スタッフ、管理部門がパソコンやモバイル機器を通じ迅速かつセキュアにコミュニケーションが取れるよう、病院専用に開発されたメッセンジャー・システム。病院スタッフは、このシステムを使い患者様の健康状態を迅速に情報交換でき、患者データの閲覧、更新ができます。セキュリティーと患者データのプライバシー確保は、マインツ大学医療センターの最優先事項であり、IBM Cloud Satelliteは大学医療センターによるデータの管理権限を保証します。このメッセンジャー・システムは現在、試験使用中ですが、数カ月後にはマインツ大学医療センターの他の診療科をつなぐシステム全体のネットワークに展開する予定です。
  • アプリによる新型コロナウイルスの検査管理 -- 診療科ごとのCOVID-19検査センターのワークフローを管理するモバイルアプリです。患者様が予約したり、検査結果を確認したりできる機能と、マインツ大学医療センターが患者様と検査のデータを管理できる機能があります。検査後は、ドイツのデータ・プライバシー基準に則り、情報を研究所にデジタル転送し、被検者に連絡すると同時にドイツのコロナ警告アプリに自動的に転送します。
  • 病院スタッフ向けワクチン接種予約の円滑化 -- ワクチン接種予約とその管理のプロセスをデジタル化して支援するアプリケーションです。このアプリは病院スタッフのワクチン接種を円滑化することを目的としています。

マインツ大学医療センターの最高財務責任者であるクリスティアン・エルスナー(Christian Elsner)医学博士は次のように述べています。「医療分野の各種業務プロセスを継続して開発、デジタル化していくことはとても重要です。この取り組みを進めるために、IBMと協業し、機密性の高い臨床データに対する革新的な保護の実現をめざしています。IBMのハイブリッドクラウド・テクノロジーと、コンサルティング、サービス事業部門の実装能力を組み合わせることで、私たちの変革構想を実現でき、その結果、患者様の治療を継続し、COVID-19の感染拡大防止策を見出すことができます」

IBM Global Servicesの最高技術責任者(CTO)であるトルステン・ガウ(Thorsten Gau)は次のようにコメントしています。「COVID-19のパンデミックで、世界中の医療センターが最前線に立ちました。あらゆる業界の企業がハイブリッドクラウドでデジタル化の取り組みを一気に加速しましたが、変革の最前線にいた医療センターも例外ではありません。マインツ大学医療センターのような規制の厳しいヘルスケア業界の組織は、ハイブリッドクラウド・テクノロジーを活用してプライベート・データを保護し、患者様とスタッフの健康支援に貢献できます」

IBM Cloud Satelliteを活用すれば、こうしたソリューションは他のクリニックなど、同じビジネス要件を持つ別の地域でも迅速に再現することが可能です。その地域内でのセキュアなコミュニケーションは場所の離れたクリニック間へ拡張することもできます。この新しいテクノロジーは、情報通信、金融サービス、ヘルスケア、政府自治体など規制の厳しい業界で重要な役割を果たすことを意図しています。こうした業界では、クラウドの柔軟性と効率性が求められると同時にセキュリティーとデータ・プライバシーが最優先されます。

IBM Cloud Satelliteについて詳しくはこちらをご参照ください:
https://www.ibm.com/jp-ja/cloud/satellite
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ibm_cloud_satellite_useful_information/

以上

 

当報道資料は、2021年6月22日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は以下のURLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2021-06-22-University-Medical-Center-Mainz-Adopts-IBM-Cloud-Satellite-to-Digitize-Its-Clinical-Processes(英語)

 

IBM、ibm.com、IBM Cloud、IBM Watsonは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。 現時点での IBM の商標リストについては、https://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。

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