ニュースリリース
「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」を共同で検討
ハイブリッドクラウド環境上でのヘルスケア業界共通サービスでデジタル変革を目指す
2021年3月1日
藤田医科大学病院
日本アイ・ビー・エム株式会社
藤田医科大学病院(愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98)は、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)と、ヘルスケア領域におけるAI活用や高度なクラウドサービスを活用するためのプラットフォーム「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」の実現に向けた協業を目的に、共同で検討を開始します。当プラットフォームは病院内に設置された従来型のシステムとクラウド上のサービスとを融合するもので、これにより情報セキュリティや既存インフラの利用の上で有利なオンプレミス環境を維持しつつ、最新のテクノロジーを利用する事が可能になります。
藤田医科大学病院と日本IBMは、このプラットフォームの活用について、藤田医科大学病院を中核とするグループ病院(藤田医科大学ばんたね病院、藤田医科大学七栗記念病院、藤田医科大学岡崎医療センター)に加え、他業界のプラットフォームとの相互接続を視野に入れており、医療や健康に広く寄与するエコシステムの創出や産業横断のプラットフォームとしての活用に向けた検討を行います。
「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」はヘルスケア業界向けの共通基盤として、IBMのパブリッククラウドであるIBM Cloud上で構築し、臨床や研究で利用するための標準的な業務マイクロサービス群やそれらを利用するための各種APIの実装を検討しています。これにより、藤田医科大学病院と日本IBMは、オンプレミスで構築している既存システムとクラウドを連携させたハイブリッドクラウド環境上でのヘルスケア業界共通サービスの活用を目指します。具体的には、藤田医科大学病院は、現在、IBM Clinical Information Systemを活用した電子カルテシステムをオンプレミスで構築していますが、今後、電子カルテシステムを含む病院情報システムについては、「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」上のAPIに接続して機能拡張を図ることを検討していきます。「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」と連携することにより、患者様や臨床の医療者にとって価値のある新たな情報サービスを、迅速かつ容易に提供できるようになります。また、「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」は、各種ヘルスケアソリューションとのデータ連携を国際標準規格のFHIRⓇに準拠させ、ベンダーや業界を超えた情報の相互交換ができるようにする予定です。
〈背 景〉
近年のヘルスケア領域におけるITシステムは、AIやIoTなどのテクノロジーを利用したさまざまなソリューションが開発されていますが、それらの多くはクラウド上での利用が前提となっています。そのため、セキュリティ、可用性、情報の相互互換性といったヘルスケア領域において必須となるシステム要件を満たしながら、クラウド上のソリューションを利用するというハイブリッドクラウド環境への適応が求められています。また、デジタル変革を推進するためには柔軟かつ容易にサービスの連携や高度化を図ることが必要であり、相互接続が可能な共通サービス基盤への関心が高まっています。
〈今後の展開〉
藤田医科大学病院と日本IBMは、藤田医科大学病院を中核とするグループ病院や関連施設へと「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」の利用対象を拡大することで、グループ横断的にサービスを利用することも検討します。また、これまで藤田医科大学病院が実施してきた他産業との協業の成果を生かし、産業横断のプラットフォーム間連携の仕組みに展開していくことも検討していきます。これにより、製薬業界、保険業界、自動車業界、自治体向けのインダストリープラットフォームとの相互接続を視野に入れ、医療や健康に広く寄与するエコシステムの創出、産業横断のプラットフォームとしての活用に向け、検討を進めます。
日本IBMは本年6月に「金融サービス向けデジタルサービス ・プラットフォーム」を発表し、今回発表した「ヘルスケアサービス向けデジタルサービス・プラットフォーム」はデジタルサービス・プラットフォームの第2弾となります。金融サービス向けに提供してきた堅牢性、可用性、セキュリティーに関する知見やアセットをヘルスケア向けにも活用することで、より優れたサービスの提供を目指します。また、日本IBMのハイブリッドクラウド構築に関する豊富なスキルや知見を活用します。
ご参考情報
IBM Cloud
IBM Healthcare
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