ニュースリリース
IBM、2020年度第4四半期および2020年度通期の連結決算を発表
ハイブリッドクラウドの導入が好調。売上総利益率が増加。堅調な現金創出
2021年1月22日
[米国ニューヨーク州アーモンク 2021年1月21日(現地時間)発]
IBM(NYSE:IBM)は本日(現地時間)、2020年度第4四半期および2020年度通期の連結決算を発表しました。
IBMの最高経営責任者(CEO)のアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)は、次のように述べています。「2020年、当社は不確実なマクロ経済に対処しながら、ハイブリッドクラウド・プラットフォームをお客様のデジタル・トランスフォーメーションの基盤に成長させました。ハイブリッドクラウドとAIに注力していくことにより、当社は、2021年に収益を成長させていくことができるでしょう」
第4四半期の業績ハイライトは以下の通りです。
- 潜在株式調整後の継続事業による1株あたり利益はGAAPベースで1.41ドル。営業ベース(非GAAP)は2.07ドル
- 潜在株式調整後の1株あたり利益には、第4四半期に実施した組織構造上の措置による20億ドル以上の税引前費用の影響が含まれる
- 第4四半期の収益は6%減(事業売却と為替変動の影響を調整した場合は8%減)の204億ドル
- 第4四半期のクラウドによる収益は10%増(事業売却と為替変動の影響を調整した場合は8%増)の75億ドル
- Red Hatの収益は過去の業績との比較可能性を考慮して調整すると19%増(為替変動の影響を調整した場合は17%増)
- GAAPベースの売上総利益率は70ベーシス・ポイント成長の51.7%。営業ベース(非GAAP)の売上総利益率は70ベーシス・ポイント成長の52.5%
- 第3四半期末以降、債務は39億ドル削減
通期の業績ハイライトは以下の通りです。
- 潜在株式調整後の継続事業による1株あたり利益はGAAPベースで6.13ドル。営業ベース(非GAAP)は8.67ドル
- 収益は5%減(事業売却と為替変動の影響を調整した場合は4%減)の736億ドル
- クラウドによる総収益は19%増(事業売却と為替変動の影響を調整した場合は20%増)の251億ドル
- Red Hatの収益は過去の業績との比較可能性を考慮して調整すると18%増
- GAAPベースの売上総利益率は100ベーシス・ポイント成長。営業ベース(非GAAP)の売上総利益率は130ベーシス・ポイント成長
- 事業活動による純現金収入は182億ドル、フリー・キャッシュ・フローは108億ドル
- 手元現金は143億ドル。Red Hat買収手続き完了以降、債務は110億ドル以上削減
IBMシニア・バイスプレジデント兼最高財務責任者(CFO)のジェームズ・カヴァノー(James Kavanaugh)は、次のように述べています。「当社は2020年に研究開発および設備投資(CAPEX)への幅広い投資を増加し、昨年10月以降、ハイブリッドクラウドおよびAIに特化した企業7社の買収を発表してきました。堅調なキャッシュの創出、売上総利益率の拡大、統制がとれた財務管理と十分な資金流動性を持った当社は、ハイブリッドクラウド・プラットフォームをリードする企業としての地位を固めています」
キャッシュ・フローおよび財務状況
当社は第4四半期に事業活動により59億ドル(グローバル・ファイナンシング事業における売上債権を除くと68億ドル)の純現金収入がありました。第4四半期のフリー・キャッシュ・フローは61億ドルとなりました。当社は配当により株主に15億ドルを還元しました。
2020年通期では事業活動により182億ドル(グローバル・ファイナンシング事業における売上債権を除くと138億ドル)の純現金収入がありました。正味の設備投資額は、主にクラウドのインフラストラクチャーへの投資により7億ドル増の30億ドルとなりました。フリー・キャッシュ・フローは108億ドルです。当社は配当により58億ドルを株主に還元しました。
2020年第4四半期末のIBMの手元現金は前年の年末から53億ドル増の143億ドルで、これには有価証券が含まれます。グローバル・ファイナンシング事業の債務212億ドルを含めた債務総額は615億ドルとなり、第3四半期末から39億ドル、Red Hat買収手続き完了からは115億ドル、それぞれ減少しています。
第4四半期のセグメント別業績
セグメント別の税引前業績には第4四半期に実施した組織構造上の措置による20億4,000万ドルの税引前費用の影響が含まれます。
- クラウド&コグニティブ・ソフトウェア事業(Red Hatを含むクラウド&データ・プラットフォーム、コグニティブ・アプリケーション、トランザクション処理プラットフォームを含む)の収益は、4.5%減(為替変動の影響を調整した場合は6.6%減)の68億ドルでした。クラウド&データ・プラットフォームはRed Hatに牽引されて9%増(為替変動の影響を調整した場合は6%増)。コグニティブ・アプリケーションは変動なし(為替変動の影響を調整した場合は2%減)で、セキュリティーおよびIoTが成長しました。トランザクション処理プラットフォームの収益は24%減(為替変動の影響を調整した場合は26%減)。クラウドの収益は39%増(為替変動の影響を調整した場合は36%増)となりました。売上総利益率は20ベーシス・ポイント成長しました。
- グローバル・ビジネス・サービス事業(コンサルティング、アプリケーション・マネージメント、グローバル・プロセス・サービスを含む)の収益は、アプリケーション・マネージメントとコンサルティングの減少が影響して、2.7%減(為替変動の影響を調整した場合は5.2%減)の42億ドルでした。グローバル・プロセス・サービスの収益は成長しました。クラウドの収益は16%増(為替変動の影響を調整した場合は14%増)となりました。売上総利益率は260ベーシス・ポイント成長しました。
- グローバル・テクノロジー・サービス事業(インフラストラクチャーおよびクラウド・サービスとテクノロジー・サポート・サービスを含む)の収益は5.5%減(為替変動の影響を調整した場合は7.8%減)の66億ドルでした。クラウドの収益は4%増(為替変動の影響を調整した場合は1%増)でした。売上総利益率は70ベーシス・ポイント成長しました。
- システム事業(システム・ハードウェアおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアを含む)の収益は、製品サイクルの動態を反映したシステム・ハードウェア・プラットフォーム全体の減少が影響して17.8%減(為替変動の影響を調整した場合は19.4%減)の25億ドルでした。クラウドの収益は18%減(為替変動の影響を調整した場合は19%減)でした。売上総利益率は380ベーシス・ポイント成長しました。
- グローバル・ファイナンシング事業(ファイナンシングおよび中古機器の販売を含む)の収益は、4.8%減(為替変動の影響を調整した場合は6.0%減)の2億8,600万ドルでした。この収益は、OEM向けファイナンシングの段階的縮小を反映しています。
2020年度通期の業績
2020年度通期の業績には、2019年7月に手続きが完了したRed Hat買収に関連する事項の影響と、第4四半期に実施した組織構造上の措置による20億4,000万ドルの税引前費用の影響が反映されています。
潜在株式調整後の継続事業による1株あたり利益は前年通期の10.57ドルから42%減の6.13ドルになりました。継続事業による純利益は前年比42%減の55億ドルでした。2020年度通期の収益は、前年通期の771億ドルから4.6%減(事業売却と為替変動の影響を調整した場合は3.5%減)の736億ドルでした。
継続事業による営業ベース(非GAAP)の潜在株式調整後の1株あたり利益は8.67ドルで、前年通期の12.81ドルから32%減となりました。2020年通期の営業ベース(非GAAP)の純利益は、前年通期の114億ドルから32%減の78億ドルとなりました。
2021年度通期予測
現在の為替レートに基づいて、2021年度通期は収益増となることを予測しています。また、110億ドルの調整済フリー・キャッシュ・フローが2021年には120億ドルになることを予測しています。調整済フリー・キャッシュ・フローは、2020年第4四半期に実施した組織構造上の措置による約30億ドルの現金面での影響と、マネージド・インフラストラクチャー・サービス事業の分離に伴う手続き費用の影響を除外しています。
以上
当報道資料は、2021年1月22日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2021-01-21-IBM-Reports-2020-Fourth-Quarter-and-Full-Year-Results(英語)
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