ニュースリリース

IBMがハイブリッドクラウドの成長戦略を加速し、市場をリードするマネージド・インフラストラクチャー・サービス部門を独立した会社に

- IBMは、1兆ドル規模の市場機会に相当するハイブリッドクラウドの成長に注力
- 世界一のマネージド・インフラストラクチャー・サービス・プロバイダーとして新たな公開会社を立ち上げ
- IBMは、2020年第3四半期の決算速報も発表
2020年10月 9日

2020年10月9日

[米国ニューヨーク州アーモンク – 2020年10月8日(現地時間)発] IBMは本日、お客様のデジタル変革を促進するためにハイブリッドクラウドの成長戦略を加速することを発表しました。さらに、IBMはグローバル・テクノロジー・サービス事業のマネージド・インフラストラクチャー・サービス部門を新しい公開会社として分社化します。これにより、お客様や株主にとっての価値を高めるための戦略と柔軟性を備えた、業界をリードする2つの企業が誕生することになります。

今回の分社化は、IBMの株主には非課税の分離新設として実施され、2021年末までに完了する予定です。

IBMのCEOであるアーヴィンド・クリシュナ(Arvind Krishna)は次のように述べています。「IBMは1兆ドル規模にのぼるハイブリッドクラウドの市場機会に焦点を当てています。ハイブリッドクラウド・プラットフォームを採用する企業が増えている一方で、アプリケーションやインフラストラクチャー・サービスに対するお客様の要望は多様化しています。今こそ、得意分野に注力し、市場をリードする企業2社を設立する絶好の機会です。IBMは、オープンなハイブリッドクラウド・プラットフォームとAIに、より注力していきます。新会社ではさらなる俊敏性を持って、世界中のお客様のインフラストラクチャーを設計、実行、モダナイズしていきます。両社は新しい機会を獲得する能力を高めることで成長を実現し、お客様と株主への価値を高めていきます。」

IBMの会長であるジニー・ロメッティ(Ginni Rometty)は次のように語っています。「IBMがハイブリッド・クラウドの新時代に対応できるように位置づけました。私たちは複数年にわたる変革により、オープンなハイブリッドクラウド・プラットフォームの基盤の構築を行い、Red Hatの買収によってこれを加速させました。同時に、当社のマネージド・インフラストラクチャー・サービスは、複雑でミッションクリティカルなインフラストラクチャーに関して高い専門知識を備えており、業界リーダーとしての地位を確立しました。IBMと新会社は、2つの独立した企業として、それぞれの強みをいかします。IBMはお客様のデジタル変革を加速し、新会社はお客様のインフラストラクチャーをモダナイズする取り組みを加速します。これにより、両社の企業価値が高まり、イノベーションが促進し、お客様に機動的に対応できるようになります。」

IBM:ハイブリッドクラウドおよびAIのリーダー
IBMは、1兆ドルの市場機会に相当するオープンなハイブリッドクラウド・プラットフォームにフォーカスしていきます。IBMは自社のハイブリッド・クラウド基盤を足掛かりに、Red Hatを買収したことで、お客様にとってのクラウドの価値が最大限に引き出され、プラットフォームの採用がさらに加速しました。このプラットフォームにより、強力なAI機能が簡単に提供でき、データやアプリケーションのモダナイゼーション・サービスおよびシステムが強化されます。これらはすべて、セキュリティーや業界についての比類のない専門知識、およびお客様がIBMに期待するオープンソースへの深いコミットメントによって実証されています。

IBMは、オープンなハイブリッドクラウドとAIソリューションをより密に連携させ、これらの領域に注力していくことで、サービスが収益の半分以上を占める企業から、高価値のクラウド・ソフトウェアおよびクラウド・ソリューションによる収益が半分以上を占める企業へとシフトしていきます。また、IBMのポートフォリオの50%以上を繰り返し収益が占めることになります。

RedHat OpenShiftをベースとしたIBMのオープンなハイブリッドクラウド・プラットフォーム・アーキテクチャーは、ベンダーに関係なく、あらゆるお客様の既存のITインフラストラクチャーで稼働します。このプラットフォームにより、お客様は「一度書けばどこでも動く(write-once/run-anywhere)」が可能になり、パブリッククラウドのみのソリューションと比較して最大2.5倍の価値をお客様にもたらすハイブリッドクラウドの提案が可能になります。

IBMのフルスタックな製品群と、パートナーおよびISVからなる大規模なエコシステムによりイノベーションが共創され、お客様はハイブリッドクラウドと自社データの価値を最大限に引き出すことができます。

データとAI、オートメーション、セキュリティーに焦点を当てたIBMのソフトウェア製品群により、オープンソースを通じてイノベーションを幅広く取り入れることができます。

IBMのビジネス、戦略およびテクノロジー・コンサルタントは、既存のアプリケーションをモダナイズし、AIを組み込んだデータ分析機能を最先端のオープンなハイブリッドクラウド・プラットフォーム上に新たに構築することで、お客様の変革を支援します。

IBMのセキュアかつミッション・クリティカルなパブリッククラウドは、要求される規制事項に対応するよう設計されており、オープンソース・ソフトウェア、セキュリティー、および企業で活用するためのインフラストラクチャーをお客様に提供します。

ハイブリッドクラウド・プラットフォームと統合されたIBM Systems事業は、クラウド・ネイティブの開発者がIBMハードウェアの独自機能を活用することを可能にします。IBMはお客様との長年にわたる関係で、企業が最も必要とするミッションクリティカルなコンピューティングの基盤となるハードウェアにおけるイノベーションを推進し続けます。

戦略の加速の一環として、IBMはスピードと成長を目指して経営モデルの簡素化と最適化に取り組んでいます。これには、お客様と良い関係を構築し、お客様をより良くサポートするために、地理的な条件を合理化し、変革することが含まれています。また、共有サービスの統合も継続しています。こうした簡素化および集中化された経営モデルにより、ハイブリッドクラウドのイノベーションの加速を支援し、成長分野への投資を増やすためのより高い柔軟性を提供しています。この結果、財務状況が増強され、収益の改善と利益の成長にはっきりと向かっています。

新会社:市場をリードするマネージド・インフラストラクチャー・サービス企業
新会社は、マネージド・インフラストラクチャー・サービスの世界最大手の企業となります。同社は、115ヶ国でFortune 100企業の75%以上を含む4,600社を超える高度なテクノロジーを活用しているお客様と取り引きしています。また受注残高は600億ドルに達しており、同業第2位の企業の2倍の事業規模を誇ります。

新会社は、5,000億ドルの市場機会がある、お客様のインフラストラクチャー管理とモダナイゼーションに注力します。高度な知見を活用し、ホスティングおよびネットワーク・サービス、サービス管理、インフラストラクチャーのモダナイゼーション、およびマルチクラウド環境のマイグレーションと管理を提供します。これらは、お客様の業務の中核となる重要なサービスです。

合理化されたビジネス・モデルにより、新会社はAIとオートメーションによる企業のパフォーマンス最適化を支援することで価値を創造します。新会社のサービスにより、企業は自社のインフラストラクチャーとデータセンターに俊敏性と効率性を組み込むことができます。新会社は、数十年にわたって築き上げてきた信頼関係により全業界の多くのお客様のためにインフラストラクチャーをより良くモダナイズしていきます。

新会社は次世代の、変革をもたらすマネージド・インフラストラクチャー・サービスへのさらなる投資を通じ、収益率の拡大、利益の成長およびビジネスチャンスを増大していきます。

また、新会社はIBMとの強力な戦略的パートナーシップの維持と既存および新規のお客様との取り引きの継続を行いつつ、全てのクラウド・ベンダーにわたってパートナーシップを結び、成長への新たな道を切り開いていきます。

分社化の詳細
提案された分社化は、米国連邦所得税の目的上非課税となるIBM株主に比例した分離新設(スピンオフ)が実施される見込みです。これは、米国証券取引委員会へのフォーム10の登録、顧問官からのタックス・オピニオンの受領、およびIBM取締役会の最終承認を含んだ、慣習的な成立条件を満たす必要があります。現在のところ、分社化は2021年末までに完了する見込みです。

分社化の後、各社はまず合計でIBMスピンオフ前の1株当たり配当金を下回らない四半期配当金を支払う見込みです。分社化が完了した後、各社の配当政策は各取締役会によって決定されます。

今回限りの分社化費用には、課税額、業務分離作業、およびその他の慣習的な項目が含まれる見込みです。

JPモルガン証券株式会社およびラザードがトランザクションの財務顧問を、ポール・ワイス・リフキンド・ワートン・ギャリソンが法律顧問を担当しています。

第3四半期決算速報
本日の発表に関連して、IBMは2020年9月30日に終了した第3四半期の決算速報を提供します。売上高は176億ドル、継続事業からの潜在株式調整後の1株あたり利益(GAAP)は1.89ドル、そして1株あたり営業利益(非GAAP)は2.58ドルとなる見込みです。IBMは現在、通常の決算を行っている最中のため、これらの速報値は概算値であり、今月中に予定されている完全な第3四半期決算報告を発表するまで変更される可能性があります。

当報道資料は、2020年10月8日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2020-10-08-IBM-To-Accelerate-Hybrid-Cloud-Growth-Strategy-And-Execute-Spin-Off-Of-Market-Leading-Managed-Infrastructure-Services-Unit(英語)

IBM、ibm.comは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。 現時点での IBM の商標リストについては、https://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。

Release Categories

プレスリリース、各種取材のお申込みに関するお問い合わせ先(報道関係者様専用窓口)

※報道関係者様以外からのお問い合わせは受け付けておりませんのでご了承ください。

日本IBM 広報代表

電話: 03-3808-5120

e-mail: PRESSREL@jp.ibm.com

 

その他お問い合わせ窓口一覧