ニュースリリース

デジタル貿易金融ネットワークを提供するwe.tradeがIBMとのコラボレーションを強化

設立銀行に加えて、IBMが新たな株主に
2020年05月25日

2020年5月25日

[米国ニューヨーク州アーモンク - 2020年5月21日(現地時間)発] -- 国際貿易の迅速化と効率化を実現するブロックチェーン (英語)ベースのプラットフォームを提供するwe.tradeは、本日、IBMとのコラボレーションを強化することを発表しました。これにより、ネットワークが強化され、プラットフォームのグローバルな商用展開が加速されます。IBMはまた、新たな株主として既存の12の銀行に加わりました。

we.tradeは、すでに運用されているブロックチェーン (英語)対応貿易ネットワークの中で最大規模の1つとしての地位を確立しており、企業がビジネスを育み、新たな市場を切り拓くことを支援し、貿易金融融資プロセスを向上できるようデザインされています。過去数か月間にわたり、we.tradeは、企業が紙ベースの貿易金融プロセスをデジタル化ソリューションに移行する機運が形成されるのを目の当たりにしてきました。

2020年7月以降、we.tradeは欧州で新たな銀行と顧客にサービスを拡大します。その後、アジアを皮切りにこのネットワークをグローバルに展開していく予定です。またそれと同時に、we.tradeと分散台帳技術を活用するその他の貿易金融ネットワークとの相互運用性の実現を引き続き促進します。なお、アジアの12の銀行によって設立され、香港に基盤を置くブロックチェーンベースの貿易金融プラットフォームeTradeConnectとの相互運用はすでに実現しています。

現在の環境において、景気回復には貿易金融へのアクセス向上が重要です。従来の貿易金融の手法をサポートするさまざまなサービスで混乱が生じていることから、現在、国際貿易のデジタル化への動機付けが高まっています。こうした動きには、かつて手動で行われていたビジネス・プロセスのデジタル版を提供するプラットフォームを採用することにより、署名、契約、貿易金融の合意が事実上連携できることを確証することも含まれます。

「メンバー企業やその顧客に価値を提供するために、これほど早く行動に移せる分散台帳技術ベースの貿易プラットフォームは他に類を見ません。このプラットフォームが熱望されているということは、ますます多くの企業への投資やアクセスの拡大が引き続き必要であることを裏付けています」とwe.trade CEOのシアラン・マクゴワン(Ciaran McGowan)氏は述べています。

最新バージョンのIBM Blockchain Platform (英語)上に構築されたwe.tradeは、CaixaBank、Deutsche Bank、Erste Group、HSBC、KBC、Nordea、Rabobank、Santander、Société Générale、UBSおよびUniCreditといった世界最大手の銀行に支援されています。また、売り手、買い手、銀行、保険会社および物流企業を、国際貿易の簡素化をもたらすネットワーク内で結びつけます。

we.tradeは、貿易金融にまつわる多くのプロセスを自動化するとともに、業者が保険 (英語)、信用格付および物流サービスにアクセスできるようにします。ネットワークにアクセスすると、業者は発注の開始、発注から支払いまでのプロセスの管理、資金調達が可能になります。また、ネットワーク内で新たな取引相手を見つけることもできます。

世界中の1,000社を超える企業を対象にした新たなIBM Institute for Business Value1調査 (英語)によると、新たな市場への参入が、we.tradeなどの既存のブロックチェーン・ネットワークへの参加の動機となる最大要因の1つであることが分かりました。

それと同時に、回答者の64%が、現在のプロセスやサービスにおける軋轢の低減が、既存の貿易デジタル化への投資拡大にブロックチェーン技術を使用する最大の理由であると述べています。

「we.tradeとIBMの戦略的方向性としては、貿易エコシステム全体における成長と透明性の推進、コラボレーションによるブロックチェーンのネットワーク効果の向上、貿易金融とその他市場向けサービスへのアクセスの拡大に重点を置いています。革新的なテクノロジーと新たな価格構造の登場により、より多くの銀行は選択したクラウド・サービスを使用した内部運用管理に向かいます。同時に、we.tradeは、その他の地域の貿易サービス・プラットフォームとの相互接続を実現することにより、銀行が信頼性の高い貿易回廊を新たに創造し、市場を拡大するための支援を提供することを目的としています」と、IBM Blockchain Servicesのゼネラル・マネージャーであるジェイソン・ケリー(Jason Kelley)は述べています。

we.tradeの詳細については、https://we-trade.com/ (IBM外のWebサイトへ)をご覧ください。

we.tradeについて
we.trade Innovation DAC(we.trade)は12の銀行とテクノロジー・プロバイダーであるIBMとの合弁会社です。同社は2017年1月にDigital Trade Chainというプロジェクト名で9つの銀行によって始動され、2017年10月にwe.tradeに正式に改名されました。we.tradeはLinux FoundationのHyperledger Fabric をベースにし、IBM Blockchain Platform上で実行するデジタル貿易プラットフォームを開発しました。we.tradeのデジタル・プラットフォームは信頼性、簡素化、セキュリティを貿易金融、保険、物流にわたるグローバルな商取引にもたらします。クライアントは銀行を通じてwe.tradeに登録できます。

CaixaBank、Deutsche Bank、Erste Group、HSBC、KBC、Nordea、Rabobank、Santander、Société Générale、UBS、UniCreditおよびIBMはwe.tradeの株主です。また、ドイツのUniCredit AG、ギリシャのEuroBank、およびチェコ共和国のČSOB、Komerční BankaおよびČeská Spořitelnaはライセンシーです。

IBM Blockchainについて
IBMは先進的な企業向けブロックチェーン・プロバイダー企業 (IBM外のWebサイトへ)として評価されています。IBMのリサーチ、テクノロジー、およびビジネスの専門家は、トランザクション処理速度の壁を打ち破り、最先端の暗号化技術を開発して、トランザクションを保護してきました。また、数百万行に及ぶオープン・ソース・コードを提供し、企業向けブロックチェーンを進展させています。IBMは、企業向けに構築された、オープン・ソースによるブロックチェーン・ソリューションのリーダー企業です。2016年以降、IBMは、金融サービス、サプライ・チェーン、政府、小売、デジタル著作権管理、および医療の各業界にわたる数百社ものお客様と連携し、ブロックチェーン・アプリケーションを実装し、実稼働ネットワークや本番環境のネットワークを数多く運用しています。クラウド・ベースのIBM Blockchain Platformは、お客様が自社のビジネス・ネットワークをすみやかに稼働させ、その開発、運用、管理、および保護を成功させるのに必要となるエンドツーエンドの機能を提供します。IBMは、業界横断的なブロックチェーン技術を推進するために生み出されたオープン・ソースのコラボレーティブな取り組みであるHyperledgerの早期メンバーです。IBM Blockchainの詳細については、https://www.ibm.com/blockchain/(英語)を参照するか、Twitterで@ibmblockchainをフォローしてください。

1. 出典:IBM Institute for Business Value – Advancing global trade with blockchain

当報道資料は、2020年5月21日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLをご参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2020-05-21-we-trade-Digital-Trade-Finance-Network-strengthens-collaboration-with-IBM (英語)

IBM、IBM ロゴ、ibm.comは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。 現時点での IBM の商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(英語)をご覧ください。

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