ニュースリリース
新型コロナウイルスに立ち向かうための Call for Code トップ3のソリューションを発表
2020年5月7日
文:ロブ・ロード(Bob Lord)
私たちは現在、いままで予想もしなかった危機に直面しています。しかし、先端技術ならば世界規模でこのような課題を解決するための支援ができると信じています。私たちは社会の差し迫った課題に取り組むためのCall for Code グローバル・チャレンジを開始しました。2018年以降この取り組みは大きな広がりを見せ、世界168カ国、30万人以上の開発者をはじめとする多くの方々がチャレンジに参加くださっています。今年は例年どおりの気候変動のテーマに加え、新型コロナウイルスへの有効なアクションというテーマを追加しました。これら2つとも私たちの健康や地球、生存を脅かしかねない差し迫った課題です。IBMは、すぐに行動を起こさなければならないと理解しており、早期解決に貢献すべく、Call for Code COVID-19に関しては早期締切(Accelerated COVID-19 timeline)を設け、制限時間も厳しい中でバーチャルハッカソンを実施しました。
本日、クリントン財団 副会長のチェルシー・クリントン(Chelsea Clinton)氏と共に、新型コロナウイルスによる破壊的な影響を緩和させるソリューションのトップ3を発表いたしました。以下がそのソリューションです。
Are you Well? - Are You Well ?は、インドのAltranのチームが開発したアプリケーションで、ストレスを緩和したり税金の高い医療システムを軽減することができる包括的な医療支援システムです。IBM Watson Assistantを活用したスマホ・アプリで、ユーザーが自分の症状をチェックすることができます。グローバル・ダッシュボードを使って医療従事者により設定されたしきい値を基準に、リスクのレベル(高・中・低)を判断し、データ使用が可能な医師とユーザーをつなぎます。医師はより安全な方法で症例を優先させたり診察を行うことができます。
COVID Impact - COVID Impact は、カナダやバングラデシュ、カザフスタン、メキシコ出身者から成るブリティッシュコロンビア大学のチームが中小企業の新型コロナウイルスによる財政的な影響を軽減することを目的として開発しました。IBM Watson Tone Analyzer 言語分析機能を活用して作成された予測評価ツールと意思決定を支援するIBM's ILOG CPLEX によってビジネスへの財政的なリスクのレベルを予測します。このソリューションは政府の中小企業向けの情報や記事の風潮を分析したリアルタイムのニュースフィードを精選しリストにして提供します。また、支援が最も必要とされる場所を可視化した経済打撃ヒートマップも提供しており、政府は特定の地域や産業に支援を提供することができます。
Safe Queue - Safe Queueは、ロサンゼルスに住む開発者の方が1人で開発したコミュニティー型携帯アプリです。新型コロナウイルス蔓延状況下でオンデマンドを使って、実際の列でなくバーチャルな列に並ぶことで、ショッピングセンターや商店、投票所などにより安全な方法で入場できるよう開発されました。GPSの位置情報を使って1,000フィート(約300メートル)以内の場所でバーチャルな列に並ぶことができます。例えばお店の場合、お店のスタッフがデジタル上その列を管理します。バーチャルな列に並んだお客様にランダムに作成したQRコードを送り、お客様はそのQRコードを使って入店することができます。このソリューションでは、ウェブのアプリケーションのホスティングにIBM Cloud Foundryや位置情報のためにHERE technologies、データ保管にIBM Cloudantを使用しています。この開発者の方はCall for Code Community Cooperationのスターター・キットを活用し、そこから起動しています。
医師や救急隊員、その他重要な業務に携わっている方々は現在私たちが直面している課題に立ち向かい、リードしてくれています。IBMとDavid Clark Causeは、Linux Foundationや UNHR、Verizon、Persistent Systems、Arrow Electronics、Ingram Micro、Cognizant、ICBC, Altran、そして著名人の方々の協力のもと広範囲なエコシステム(IBM外のWebサイトへ)を牽引しています。ビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領は、独自のCall for CodeのUniversity Editionを伴い、Clinton Global Initiative UniversityとIBMの2年目の協力関係を発表しました(英語)。レディー・ガガ(英語)(Lady Gaga)氏は、直面している問題の範囲や緊急性を理解しており、"tech rock stars"の方々に時間と才能の提供を呼び掛けてくれました。実際、Safe Queueの開発者の方は放送で彼女の呼び掛けを知り、Call for Codeに参加してくれました。
2020年Call for Code グローバル・チャレンジへの反響は非常に大きなものになっています。今回審査員として人権や災害リスク軽減、ビジネス、テクノロジーなどの分野から最も著名なリーダーの方々(IBM外のWebサイトへ)(クリントン元大統領、Mark Cuban氏、国連事務総長特別代表(防災担当)水鳥真美氏、国連人権高等弁務官事務所のローラン・ソブール(Laurent Sauveur)氏)をお迎えできることを非常に光栄に思っております。
Linux Foundationや Anthem、チームの方々と協力し、いち早く彼らのイノベーションを最も支援を必要とする人たちに提供し、ウイルスの影響の軽減に役立てたいと思っています。AnthemはAltranのAre you Well? 開発チームのパートナーとして、どのように彼らのイノベーションをAnthemのデジタル基盤上で拡張するかテストします。私たちはCode and Responseを通して、オープンソースのソリューションを実用化し、救急隊員の方々の命を救う活動を支援します。Call for Codeではこの1年半でハリケーンの災害に見舞われたプエルトリコでProject Owl(英語)とDroneAid(英語)というソリューションを、またスペインの森林火災の多発する地域ではPrometeo(英語)を実用化しました。
2020年Call for Code グローバル・チャレンジは現在も参加者を募集しています。登録や必要なリソースへはこちらからアクセスしてください。The Weather Companyのa new disease tracker API(英語)へのアクセスもあります。IBMでは引き続き気候変動およびCOVID-19へのチャレンジの参加者を2020年7月31日23時59分米国時間(2020年8月1日16時59分日本時間)まで受け付けており、優勝者の発表は10月を予定しています。
Call for Codeの情報(日本語)は、IBM Developer日本版
(https://developer.ibm.com/jp/callforcode/)をご参照ください。
当報道資料は、2020年5月5日(現地時間)にIBM Corporationが発表したブログの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
developer.ibm.com/blogs/initial-three-covid19-solutions(英語)
IBM、ibm.com、IBM Cloud、IBM WatsonならびCloudantは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。
The Weather CompanyはTWC Product and Technology, LLC, an IBM Companyの登録商標です。 Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標です。
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