ニュースリリース
アービンド・クリシュナをIBMの最高経営責任者に選任
バージニア・ロメッティはIBM取締役会会長を継続
2020年1月31日
[米国ニューヨーク州アーモンク 2020年1月30日(現地時間)発]
IBM取締役会は2020年4月6日付けでアービンド・クリシュナをIBM最高経営責任者(CEO)兼取締役に選任します。クリシュナは現在IBMシニア・バイスプレジデント クラウドおよびコグニティブ・ソフトウェア担当で、Red Hat買収では中心的な役割を務めました。IBMシニア・バイスプレジデント兼Red Hat CEOであるジェームス・ホワイトハーストも、2020年4月6日付けでIBM社長に就任します。IBM会長・社長兼CEOのバージニア・ロメッティは2020年末まで取締役会会長を継続した後、40年近いキャリアを築いたIBMを退任します。
ロメッティは以下のように述べています。「アービンド・クリシュナは次の時代のIBMに適任のCEOです。優れた技術者として、AI、クラウド、量子コンピューティング、およびブロックチェーンといった当社の主要なテクノロジーの開発において重要な役割を担ってきました。また、卓越した経営リーダーとして将来を見据えたビジネスを構築しながら今日のニーズに対応してきました。クリシュナはIBMのクラウドおよびコグニティブ・ソフトウェア事業を成長させ、当社史上最大の買収を主導しました。IBMにおける多数の事業経験を通じ、数々の大胆な変革を実践し着実に実績をあげています。価値を追求する真のリーダーである彼は、IBMを主導し、お客様をクラウドとコグニティブの時代に導くのにふさわしいリーダーです」
また、ロメッティはジェームス・ホワイトハーストについて以下のように述べています。「ジェームス・ホワイトハーストもまた、Red Hatをオープン・ソースの企業向けITソフトウェア・ソリューションおよびサービスの提供で世界をリードするプロバイダーに導き、IBMと協業し、そのテクノロジーとそれによる恩恵をさらに広範なお客様に速やかに拡大しました。取締役会はクリシュナとホワイトハーストを選任することで、技術にもビジネスにも精通したリーダーシップ・チームを編成しました」
バージニア・ロメッティ(62)は、2012年にIBMの会長・社長兼CEOに就任し、未来に向けて大胆な変革を行い、IT市場の高価値分野に投資してIBMのポートフォリオを最適化しました。ロメッティのリーダーシップのもとIBMは、65の企業を買収し、ハイブリッド・クラウド、セキュリティー、業界とデータ、およびAIの主要な能力を有機的にも無機的にも拡大し、史上最大規模のテクノロジー企業の買収を成功させました。50%以上のIBMポートフォリオを改革し、210億ドルのハイブリッド・クラウド事業を立ち上げ、AI、量子コンピューティング、およびブロックチェーンにおけるIBMのリーダーシップを確立しました。その一方で、年間収益の90億ドル近くを付加価値の高いIBMの統合オファリングのポートフォリオに集中しました。
ロメッティはまた、倫理的なテクノロジーの活用とデータの責任ある管理において業界を主導する地位を確立し、新しいテクノロジーを社会に安全に紹介し、多様な背景と学歴を持つ人々がデジタルの未来に参加できるようにするために絶え間なく尽力しました。世界中で人材とスキルを構築するために取り組み、数千もの新たな就業機会(New Collar jobs)を生み出し、世界中の教育改革を支援しました。これには、24カ国、200の学校の数十万人もの学生に未来の就業機会を支援する6年制の学習(P-TECH: Pathways in Technology Early College High Schools)の急速な立ち上げが挙げられます。
IBM取締役会のリード・ディレクターを務めるマイケル・エスキューはロメッティについて次のように述べています。「ロメッティは、IBMのためにリーダーシップを発揮して企業を大きく変革し、新たなクラウド&コグニティブ時代における先導役を果たしました。また、未来に向けて、IBMの戦略転換を図るための大胆な施策を実践し、事業売却や買収を通じて新たな部門を有機的に成長させるとともに、社員のダイバーシティーとエンゲージメントを実現し、倫理的なテクノロジーの活用とデータの責任ある管理についてのリーダーシップを確立しました」
エスキューはさらに「取締役会は、ロメッティが築き上げた将来に向けたIBMの強力な基盤に基づいて、クリシュナがIBMのリーダーにふさわしいCEOとして活躍してくれるものと確信しています。取締役会は、継承プロセスを実施し、目まぐるしく変化するこの業界でIBMを指揮するのに必要となるビジネス手腕、業務スキル、テクノロジーのビジョンを兼ね備えたリーダーとしての資質をクリシュナの中に見いだすことができました」と述べています。
取締役会の役員報酬&経営資源委員会の理事長を務めるアレックス・ゴルスキーは次のように述べています。「クリシュナは、ビジネスとテクノロジー、両方の観点から物事を公正に判断して実践できる人物です。クリシュナは、ロメッティを引き継ぎ、IBMとお客様を新たなクラウド&コグニティブ時代に先導する役割を果たすのにふさわしいリーダーです。ホワイトハーストは、IBMのリーダーシップ・チームに加わり、大きく貢献しています。ホワイトハーストのビジネス手腕とリーダーシップが今後IBMの成長と発展の力となるでしょう。また、社長として、Red Hatが独自の文化とオープン・ソース・イノベーションに対するコミットメントを維持できるようにすると同時に、クリシュナとIBMがRed Hatのメリットを促進および強化し続けることができるようにしていきます」
クリシュナは次のように述べています。「IBMの次期最高経営責任者として選ばれ、恐縮するとともに、とても光栄に思います。そして、ロメッティと取締役会が私を信頼してくれたことをとても有難く感じています。IBMはひとつにまとまることで、お客様の極めて困難な課題の解決を支援できる有能な人材やテクノロジーを持っています。目まぐるしく変化するIT業界において、世界中のお客様およびIBM社員、Red Hat社員とともに仕事ができることを楽しみにしています。今後、信頼できるテクノロジーの責任ある活用におけるグローバル・リーダーの地位を維持し、ビジネスの変革を進めるとともに、お客様を支援できる素晴らしい機会が待っています。ホワイトハーストは、この取り組みの次のステップにおいて素晴らしいパートナーとして活躍してくれるでしょう」
ホワイトハーストは次のように述べています。「IBMの社長に選ばれたことを心から光栄に思います。クリシュナはもちろん、IBM社員、Red Hat社員と一致協力して、引き続き両社の強みを結集し、発揮できることを楽しみにしています。ここ数カ月間、IBM社員と意見交換する機会を持ち、その才能あふれる献身的なチームの姿に深く感銘を受けました。私は、IBMの一員となった当初、私たちには21世紀を特徴づけるテクノロジー企業となるチャンスがあると確信していると述べましたが、お客様、IBM社員、Red Hat社員とこうして数カ月ともに過ごしてみて、その確信は強まるばかりです」
クリシュナ(57)は、IBMのシニア・バイスプレジデント クラウド&コグニティブ・ソフトウェア担当で、IBMのお客様が未来を築く基盤となるクラウドおよびデータ・プラットフォームを提供する事業部のリーダーです。また現在、IBM Cloud、IBMのセキュリティー&コグニティブ・アプリケーション・ビジネス、およびIBM Researchの責任者でもあります。これまでは、IBMのシステム&テクノロジー・グループの開発・製造部門の責任者を経験。それ以前には、IBMのデータ関連ビジネスを数多く立ち上げてきました。インド工科大学カンプール校にて学士号、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校にて電気工学の博士号を取得。1990年にIBMに入社しました。
ホワイトハースト(52)は、IBMのシニア・バイスプレジデントで、2019年IBMが買収したRed HatのCEOでもあります。ビジネス・イノベーションのカタリストとしてオープン・ソフトウェアの活用を熱心に提唱してきました。Red Hatでの在職期間中、収益を8倍以上、時価総額を10倍以上に伸ばしました。Red Hatに入社する前は、デルタ航空で大規模な海外展開を推し進めたほか、最高執行責任者として航空業務全般を統括。それ以前には、ボストン・コンサルティング・グループのパートナーを務めました。ライス大学にてコンピューター・サイエンスおよび経済学の学士号、ハーバード・ビジネス・スクールにてMBAを取得しています。
以上
* アービンド・クリシュナの略歴と写真は、こちら (英語)をご参照ください。
* ジェームス・ホワイトハーストの略歴はこちら (英語)をご参照ください。
当報道資料は、2020年1月30日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2020-01-30-Arvind-Krishna-Elected-IBM-Chief-Executive-Officer (英語)
IBM、ibm.com、IBM Cloudは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。 現時点での IBM の商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。
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