ニュースリリース

IBMグローバル経営層スタディ:デジタル時代の「信頼」に基づき、データ活用する企業が、高業績に ~新たな優位性の源泉であるデータの流通と活用に向けて、企業が構築すべき「3つの信頼」とは~

2019年12月 2日

2019年12月2日

[米国ニューヨーク州アーモンク - 2019年11月12日(現地時間)発/PRNewswire/]

IBM(NYSE:IBM)は、20回目となるグローバル経営層スタディ「Build Your Trust Advantage: 信頼による卓越」を発表しました。今回の調査では、世界98カ国20業種にわたる13,000名以上の経営者(CxO: 最高責任者)*1の方々を対象に、事業や経営のデジタル・トランスフォーメーション(DX)に向けた投資や活動の内容に係るインタビューを実施しました。インタビューはオックスフォード・エコノミクス(民間の独立系マクロ経済調査会社)の協力を得て実施し、調査結果はIBM Institute for Business Value(IBV)*2がレポートとして取り纏めました。

今回の調査から、顧客からの「信頼」を得て、データそのものを「信頼」しつつ、エコシステムにおけるデータ流通への「相互信頼」を形成できている企業が、様々な業界におけるDXを牽引しているということがわかりました。本調査では、そのような企業の経営者の方々を「Torchbearer: 先導者」と名付け、特に先導者の観点から、デジタル時代に求められるリーダーシップのあり方を分析・洞察しました。

- 先導者は、本調査にご回答を頂いた経営者全体の9%を占める。
- 先導者は、事業戦略とデータ戦略を融合し、データからの価値創出能力が高い。
- 先導者は、売上成長率や利益率が競合他社と比較して高い。
- 先導者は、業界のイノベーションをリードし、変革活動の成果が競合他社を上回っている。

顧客からの信頼
デジタル時代において、顧客からの「信頼」を獲得するためには、顧客データの取扱いに関する透明性を担保し、アカウンタビリティー(説明責任)を果たした上で、同データによって創造された価値を、顧客と企業の双方が享受するということが、極めて重要であると先導者は認識しています。

昨今では、より多くの顧客が、自らの情報の取扱いに関して危惧の念を抱くようになっています。データ・プライバシーについてIBMが実施した調査でも、全世界の消費者の81%が、企業による自身のデータの取扱いについて、1年前と比較して、より大きな関心を持つようになったと回答しています。同様に、81%の消費者が、データ取扱い方法を明示する企業には積極的にデータを共有する一方、そうでない企業へのデータ共有は避けると回答しています。

このように、顧客データの取扱いに関する信頼を勝ち得た企業は、より多くの顧客データを収集・活用できるということになります。また、データ提供の見返りとして、価値あるサービスを提供し続けることで、顧客は自らのデータを継続的に共有してくれるようになります。先導者の71%は、未だ満たされていない顧客のニーズを特定するためにデータを活用し、より大きな成果を挙げていますが、たとえばDXに向けた取り組みを開始したばかりの「始動者」では、その割合は28%にとどまっています。

IBMグローバル・ビジネス・サービスのシニア・バイス・プレジデントであるマーク・フォスター(Mark Foster)は、本調査結果に基づいて次のように述べています。

「優れた企業は、顧客とのデータ共有の根幹に『信頼』を据えることで、更なる卓越に向けた取組み余地を拡大し続けています。しかし、そもそも、顧客データや社内データ、パートナー企業から共有されたデータを、経営者自らが信頼することができなければ、正しい意思決定は難しくなり、すぐに同業他社の後塵を拝することになってしまうでしょう。」

データへの「信頼」
本調査は、顧客データの取扱いに関する重要性を明らかにすると同時に、企業自身が自社内に存在するデータを信頼することの重要性にも焦点を当てています。特に先導者の多くは、自社が保有するデータの正確性や品質の向上に取り組むことで、ビジネスモデルの革新や新市場への参入といった重要な意思決定においても、自信をもってデータ活用ができていると回答しています。

- 先導者の80%は、全経営陣が自社データに絶対の信頼をもって、意思決定の質とスピードを向上させていると回答。
- 先導者の70%は、新たなビジネスモデル開発のためにデータを活用しており、また66%が、新市場参入の意思決定にデータを活用していると回答。
- 先導者の65%は、意思決定プロセスの自動化が、今後2 - 3年以内に起きると予想。

エコシステム上の「相互信頼」
信頼性の高いエコシステム構築の重要性も明らかになりました。一企業の内部にとどまるデータの多くは、一企業組織の価値転換能力では活用が追い付かず、消費期限切れになってしまうことも珍しくありません。そこで、先導者は、自社が保有するデータを組織のくびきから解放する一方で、エコシステム内のデータ流通リスクを最小化しつつ、データへのアクセス可能性と保護責任を担保することで、広範なデータ流通を可能としています。

どのデータをエコシステム・パートナーと共有する一方で、どのデータを自社で占有するのか。戦略的に自社の優位性を確保しつつも、エコシステム全体としての競争力向上も図っていかなくてはならない。そのような意思決定の舵取りにおいても、先導者は一歩先を進んでいます。

- 先導者の85%は、エコシステム・パートナーとのネットワーク拡大を志向しており、56%は、そのようなパートナーとの広範なデータ共有を進めていると回答。
- 先導者は、デジタル・ビジネス・プラットフォームの進化により、データ共有への新たなアプローチが必要になると考えており、例えば、銀行業の先導者は、今後3年の間に、売上高の平均58%がプラットフォーム経由になると予想している。
- 先導者の62%は、データをマネタイズする戦略を既に有している。

調査結果(英語版)は、こちらからダウンロードできます:
https://www.ibm.com/thought-leadership/institute-business-value/c-suite-study
*1 CEO、CFO、CHRO、CIO、CMO、COO
*2 IBM Institute for Business Value は、IBMのビジネス・シンクタンクです。経営者の方々に対し、各業界の重要課題および業界を超えた課題に関して、事実に基づく戦略的な洞察をご提供しています。

IBM Institute for Business Value についてはこちら
https://www.ibm.com/services/jp-ja/studies/thoughtleadership/

当報道資料は、2019年11月12日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2019-11-12-IBM-Study-C-Suite-Leaders-Who-Value-Trust-in-Data-are-Positioned-to-Outperform-Peers(英語)

以 上

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