ニュースリリース
クオモ州知事、IBMの出資によってニューヨーク州立工科大学のアルバニーキャンパスに人工知能のハードウェアセンターを新設することを発表
TOKYO - 13 2 2019:
2019年2月13日
IBMが出資する20億ドルの一部を投じて、次世代人工知能のハードウェアの開発を行う世界的な研究ハブを設立
ニューヨーク州とIBM基礎研究所の共同設立によるAIハードウェアセンターで革新的な研究開発を行い、AIのイノベーションをサポート
[米国ニューヨーク州アルバニー - 2019年2月7日(現地時間)/PRNewswire (英語)/発]アンドリュー・M・クオモ州知事は本日、ニューヨーク州立工科大学(SUNY Polytechnic Institute)のアルバニーキャンパスに中核テナントとして入居しているIBM(NYSE: IBM)が、同キャンパスおよびニューヨーク州全体のハイテク分野でさらなる一歩を踏み出すため、20億ドルを超える出資を計画していることを発表しました。この計画の一部として、人工知能に特化したコンピューターチップの研究開発、プロトタイプ作成、テスト、シミュレーションを行う「AIハードウェアセンター」がニューヨーク州立工科大学に設立されます。設立後は、研究パートナーや企業パートナーのエコシステムの新たな核となり、首都圏の「テックバレー」としての地位、つまり、革新的な研究開発が行われる世界的なハブとしての地位がさらに強化されることになります。
「ニューヨークはこれまでずっと先端産業が集まる先進的な場所でした。民間企業からの出資によって人工知能の研究のハブができることで、今後も当地域に世界トップクラスの頭脳が引き付けられ、当地域の経済成長が促進されるでしょう」とクオモ州知事は述べています。「人工知能は、私たちの生活や仕事を変革する可能性を秘めています。このたび結んだIBMとのパートナーシップのおかげで、ニューヨークはこれからも革新的なテクノロジーを開発する最先端の場所でいられるでしょう。」
「このIBMの出資によって、ニューヨーク州の首都圏および全体でハイテク産業の成長が維持されると期待しています」と、キャシー・ホチュル副知事は述べています。「このAIハードウェアセンターによって、ニューヨーク州立工科大学の研究とパートナーシップが広がり、テックバレーに革新的な企業や開発事業が引き寄せられ、地域の経済発展が促されることを期待しています。」
IBMは、ニューヨーク州立工科大学やニューヨーク州にある他のIBMの施設に対して20億ドルの出資を行う予定です。ニューヨーク州立大学システム全体の人工知能研究のために、現金3千万ドル以上と現物支給を行う予定です。これにニューヨーク州立大学が出資する2,500万ドルを合わせると、合計5,500万ドルになります。Empire State Developmentが、AIハードウェアセンターの運営に必要なツールの購入、保有、設置のために、5年間にわたり3億ドルの助成金をニューヨーク州立大学の研究振興財団に提供する予定です。
またIBMは、半導体研究センター(CSR)について、ニューヨーク州立工科大学とのパートナーシップを拡張・延長します。このパートナーシップは2021年末に終了する予定でしたが、少なくとも2023年まで延長されます。さらに5年延長して2028年まで続けるという選択肢も用意されています。
このAIハードウェアセンターは、AI業界の新企業や連邦研究機関をニューヨーク州に呼び込むと同時に、経済発展を促進し、数百人分の新規雇用を創出し、また、ニューヨーク州立工科大学のキャンパス、IBMの施設や協力機関の施設の既存雇用を維持します。
IBM Research、半導体・AIハードウェア部門バイス・プレジデント、ムケシュ・カレ(Mukesh Khare)氏のコメント「今後数年のうちに、AIによって世界は劇的に変わるはずです。IBMは産業や社会に貢献するために、AIの境界をこれまでより速く押し広げようとしています。IBMはニューヨーク州とのパートナーシップを拡張して、AIハードウェア研究の世界的なハブを作ると同時に、破壊的技術の開発に革新を起こし、アイデアを生み出し、リードするためのエコシステムを用意します。」
Applied Materials社ニューマーケッツ&アライアンスグループのシニア・バイス・プレジデント、スティーブ・ガニヤム(Steve Ghanayem)氏のコメント「私たちは、新しいAIハードウェアセンターのメンバーとして、IBMとの長期にわたるパートナーシップを延長できることを喜んでいます。AI時代に必要とされるレベルの計算性能と効率を実現するには、チップの素材と製造方法を革新する必要があります。弊社が持つ材料工学の専門知識を活用して、AI業界の先進技術の開発を加速したいと考えています。」
次世代ウエハーのための機械設備の開発から、世界最小・最高性能のコンピューターチップの発明まで、ニューヨーク州の研究施設はこれまで、重要な技術の進歩や発展に寄与してきた中心的な場所でした。
この20年間、ニューヨーク州は、業界トップ企業や学術機関とパートナーシップを結び、ハイテク企業が首都圏およびアップステート・ニューヨークで成功するために必要なインフラストラクチャー、人的資源、エコシステムを作ってきました。その結果、これまで何十億ドルという大きな経済活動が生み出されています。2018年に報告されたジョージタウン大学の調査によると、ナノテクノロジーに起因する同地域の直接雇用、間接雇用、誘発された雇用、建設雇用をすべて合わせると6万件を超えるそうです。そのような努力によって、この地域は、ナノテクノロジーと半導体の研究開発および製造に関する世界的なハブ、「テックバレー」へと変わりました。
Empire State Developmentの長官、CEO兼理事であるハワード・ゼムスキー(Howard Zemsky)氏のコメント「AIハードウェアセンターの設立によって、人工知能の先進地域としてのニューヨーク州の地位が強化されることになります。人工知能は、最も大きな社会的変化をもたらす、成長著しいテクノロジーの1つであり、これまでに例のない規模でハイテク産業にチャンスを巻き起こすでしょう。ニューヨーク州とIBMの今回のパートナーシップによって、イノベーションの実現に不可欠なインフラストラクチャーに投資することで、ニューヨーク州立工科大学で行われている業界トップの素晴らしい研究が強化され、首都圏およびニューヨーク州全体で何千件もの雇用と何十億もの経済活動が維持されることになります。」
ニューヨーク州立大学学長、クリスティーナ・M・ジョンソン(Kristina M. Johnson)氏のコメント「州知事のリーダーシップのもと、これからも産学連携によって研究の発展と経済成長に寄与しながら、病気やがんとの闘いから気候変動の緩和にいたるまで、あらゆる課題に取り組んでいきます。本校は、イノベーションが起きている分野の世界トップクラスの教育を提供し続けます。人工知能は、本校の学生が将来的に高賃金を得られる職に就けるように、ニューヨーク州立大学が投資している新しいテクノロジー群の1つに過ぎません。このような変革を起こす仕事にニューヨーク州立工科大学が参加できるのは、光栄なことです。」
このプロジェクトを支援するために、ニューヨーク州は、近隣にあるレンセラー工科大学(RPI)とパートナーシップを結びます。AIハードウェアセンターには、多数の他のハイテク企業を募集し、協働するという役割も期待されています。最初のパートナーとしては、Applied Materials、サムスン、東京エレクトロン株式会社(TEL)などが決まっています。
ニューヨーク州とIBMが結んだこの研究パートナーシップは、最近発表されたNew York Center for Research, Economic Advancement, Technology Engineering and Science(NY CREATES)の一部です。NY CREATESは、ニューヨーク州のハイテク経済を成長させるために、産業指向の研究開発プロジェクトや経済発展プロジェクトを率いる目的で、ESDとニューヨーク州立大学の間で結ばれた新しいパートナーシップです。広範な産学連携パートナーによって新しいプロジェクトを前進させることに加え、NY CREATESは、ニューヨーク州立工科大学のこれまでの経済発展ポートフォリオの管理を合理化し、州の支援を受けているハイテクプロジェクトの運用効率、透明性、一貫性、説明責任力を向上させることも目的としています。
NY CREATESの長官に就任予定のダグラス・グロース(Douglas Grose)博士のコメント「強化されたIBMとの新しいパートナーシップを通して、ハイテク産業におけるニューヨーク州のリーダーシップを強められることに私たちは誇りを感じています。この計画は、大きな投資と雇用創出を誘引して現地、首都圏、州に経済効果をもたらすと同時に、成長著しい人工知能分野で産学連携によってチャンスをつかみ続けるために、人工知能に特化した重要な研究、開発、商用化を行うための基盤を作るものです。」
ニューヨーク州立工科大学、臨時学長、グレース・ワング(Grace Wang)氏のコメント「人工知能の研究においてIBMや他のパートナーとさらに協働できることを楽しみにしています。本校の教員や研究者にチャンスを与えられるだけでなく、本校の学生にも実際的な教育の機会を与えることができます。本校は、AIハードウェアセンターのように、最先端のイノベーションに特化した経済活動を呼び寄せるという重要な役割を担っています。また、この戦略的に重要な分野において、ニューヨークおよび米国の競争優位性を維持するために、次世代の人的資源を育てるという役割も担っています。このような役割を果たせることに非常に喜びを感じています。」
レンセラー工科大学の情報サービス技術学部(Information Services and Technology)学部長兼最高情報責任者、ジョン・コルブ(John Kolb)氏のコメント 本校とニューヨーク州のパートナーシップは、本校が人工知能、データ分析、データ計算の分野で培ってきた深い専門知識に基づくものです。次世代コンピューティングの中心地というニューヨークの地位を維持するために本校は協力していきます。」
上院議員ニール・D・ブレスリン(Neil D. Breslin)氏のコメント「ニューヨーク州立工科大学は、これまでにいくつもの技術発展に寄与してきた中心的な場所であり、首都圏経済の推進力でもあります。ニューヨーク州立工科大学のビジョンを業界トップ企業やRPIなどの学術機関と合わせることで、この新しいAIハードウェアセンターは、技術発展の世界的なハブであり、リーダーであるという首都圏のポジションを強固なものにしてくれるでしょう。」
パトリシア・フェイ(Patricia Fahy)議員のコメント「ニューヨーク州立工科大学に新しいAIハードウェアセンターを設立するためにIBMが出資することに拍手を送ります。これは同地域の経済発展と成長を推進する鍵になるでしょう。ニューヨーク州議会の科学技術委員会の委員長として、この新しいセンターの研究がもたらす潜在能力に非常に期待しています。システムの自動化は、人的資源の開発や、近い将来の気候変動への対処において、重要な役割を果たすでしょう。州知事のご支援に感謝いたします。この出資によって、さらに雇用が創出され、米国第2のテックバレーでありたいという本地域の望みに拍車が掛かるはずです。」
ジョン・T・マクドナルド3世(John T. McDonald III)議員のコメント「首都圏は科学イノベーションと研究のホームであるため、AIハードウェアセンターの設立場所としてそこを選ぶのは理にかなっています。この出資によって、これまでの出資の成果がさらに押し進められ、首都圏のさらなる成長が実現されることを私は確信しています。」
アルバニー郡の郡長、ダニエル・P・マコイ(Daniel P. McCoy)氏のコメント「本日の発表によって、まさにこのアルバニー郡がハイテク産業の道を先導することになりました。IBMのような業界トップ企業と、やりがいのあるパートナーシップを結ぶために、クオモ州知事が行ってきた絶え間ない献身とリーダーシップに感謝いたします。」
アルバニー市長、キャシー・シーハン(Kathy Sheehan)氏のコメント「IBMの前例のない出資によって、ニューヨーク州立工科大学は、本郡の主要な研究開発機関としての地位を確かなものにします。新しいAIハードウェアセンターをアルバニーの成長技術産業として歓迎します。クオモ州知事ならびにEmpire State Developmentとニューヨーク州立工科大学の優秀で献身的なチームが、ニューヨークの『テックバレー』に絶えず力を注いでくれたことに感謝いたします。」
当報道資料は、2019年2月7日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2019-02-07-Governor-Cuomo-Announces-IBM-Investment-To-Create-Artificial-Intelligence-Hardware-Center-At-SUNY-Poly-Albany-Campus (US)
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