ニュースリリース
IBM、企業のデバイスの管理と保護を支援するためWatsonを活用
TOKYO - 29 3 2017:
2017年3月29日
[米国ラスベガス - IBM InterConnect - 2017年3月20日(現地時間)発]
IBM(NYSE:IBM)は本日(現地時間)、ITプロフェッショナルがスマートフォン、タブレット、ラップトップ、IoTデバイスなどのエンドポイントからなるネットワークの管理と保護をより効率的に行うために役立つ、IBM Watsonを活用した新しいコグニティブ・アシスタントを提供することを発表しました。MaaS360 Advisorは、機械学習を使用してネットワーク上のデバイスを分析し、デバイスの管理と保護を強化するためのポリシー、パッチ、およびカスタマイズされたベスト・プラクティスを提案します。
IBMクラウド経由で提供されるIBM MaaS360統合エンドポイント管理(UEM)プラットフォームに組み込まれたこのコグニティブ・アシスタントは、多くの企業が取り組んでいる無秩序に増加するデバイスの管理という難題を解決します。IT関連業務に携わる要員の49%が毎週少なくとも3台のデバイスを業務に使用している状況で、テクノロジーとセキュリティーの各担当チームはデバイスのコンプライアンスとセキュリティーの維持に苦労しています。1 Forrester Researchが実施し、IBMセキュリティーが最近発表したMobile Vision 2020の調査によれば、UEMソリューションによって実現する集中管理アプローチを採用する企業は、現在のわずか15%から、2020年には54%に増加します。2
IBMは、デバイスの登録、ID管理、規制の課題などの概念についてWatsonのトレーニングを行い、提供する洞察の精度をさらに向上します。Watsonは、他のソース、例えばゼロデイ脆弱性やマルウェアのようなアクティブな脅威に関するIBM X-Force Exchangeからのデータなどを相互に関連付けて、こうした脅威からデバイスを保護するために役立てます。また、最近発表されたMobile Metricsベンチマーク・ツールから得られる実際的な対応に活用可能な洞察によって、IT部門やセキュリティー部門のリーダーは、それぞれの環境に特化して推奨されるコンテキストに基づくベスト・プラクティスをさらに利用しやすくなります。
カナダ・ロイヤル銀行のエンタープライズ・モビリティー担当シニア・プロダクト・マネージャーであるブライアン・ジャコム(Brian Jacome)氏は次のように述べています。「Watsonのようなコグニティブ・テクノロジーがMaaS360に統合されると、統合エンドポイント管理の可能性はきわめて大きくなります。この能力により、デバイスの状況を瞬時に詳しく把握でき、プラットフォームのどこを拡張する必要があるか、迅速に判断を下すことができます」
これらのコグニティブ機能を支えるのは、IoTデバイスなどのさまざまなエンドポイントと、IoTデバイスに関するデータへのアクセスを提供するデバイス・ゲートウェイを管理する能力です。この能力により、IT管理者は組織内のデバイスからアクセス可能なIoTデータについてのポリシーを設定して、セキュリティーを高めることができます。IBM MaaS360は、現時点で多数のIoTベースのデバイスをサポートしており、2017年にも引き続き機能の拡張を進めます。
エンドポイントの将来に関する見通し
91%の企業が、過去2年間にエンドポイント・データが増加したと報告する一方で、これらのエンドポイントは多くの場合、複数のコンソールとチームによって管理されています。2 このデータからはビジネスを効率化するための貴重な洞察が得られますが、ほとんどの企業は、複雑な企業環境全体にわたって情報を収集し、ソフトウェアを配布することの困難さに悩まされています。全デバイスにわたる可視性がないため、労力の重複、セキュリティーのギャップ、ユーザー・エクスペリエンスへの悪影響が生じています。
企業内のデバイスの急増に対応してTCOの削減を迫られている状況で、ほとんどの(83%)企業は集中管理チームを導入して各部門のサイロ化を解消することによってこの問題に対処しています。さらに、80%を超える企業が、2020年までにAI/コグニティブ・コンピューティングを導入し、収集した膨大な量の(しかもますます増え続ける)エンドポイント・データを分析することを計画しています。2
Vectren Corporationのシステム管理者であるブライアン・ブルーバウム(Bryan Blubaum)氏は、次のように述べています。「Watsonのコグニティブ機能を使えるようになったとき、リアルタイム・イベントを収集して、それらが当社の実環境にどのような影響を及ぼすのかをこんなに簡単に把握できるのか、と驚きました。MaaS360 Advisorは、MaaS360の既存の堅牢なデータ・セットと組み合わせることで、潜在的な脅威を推定し、担当チームに貴重な洞察を提供することができます」
統合エンドポイント管理に対応するIBM MaaS360
IBM MaaS360は、自然言語を理解して判断を下すWatsonの能力が、エンドポイント管理の性質をどのように変化させるかについても調査を行っています。例えば、あるプロジェクトでは、管理者が「新しいAndroidタブレットを見せて」「Windows 10アップグレードの対象デバイスを見せて」といった、企業環境に関する会話形式の質問をMaaS360 Advisorに投げかけることができます。デバイス・アナリティクスによってサポートされる、脅威に対してすぐに役立つインテリジェンスとプロアクティブな推奨により、管理者はコグニティブ・アシスタントを使用して組織のデバイス・ネットワークを管理および保護するプロセスを自動化できます。
MaaS360 UEMは、iOS、Android、Windows、macOS/OS Xなど、複数のプラットフォームをサポートします。Windows 7からWindows 10に移行すると、単一のコンソールからWindows 7とWindows 10の両方のエンドポイントを管理できるようになるので、一層大きなメリットを得られます。
IBMセキュリティーの戦略およびオファリング管理担当ディレクターであるジム・ブレナン(Jim Brennan)は次のように述べています。「WatsonをMaaS360に導入するための投資は、IBMセキュリティーが統合エンドポイント管理の分野に参入するための重要な出発点です。企業の管理者は、セキュリティー脆弱性、プライバシー規制、複数のOSとデバイスの更新、コンプライアンス要件など、途方もない量のデータを消化する責任を負っています。Watsonを搭載したMaaS360により、データを合理化し明快にして管理者が問題に先手を打って対応できるようになるだけでなく、管理者が環境とのやり取りを行う方法を変革することもできます」
IBM MaaS360およびMaaS360 Advisorの詳細については、こちらをご覧ください。
IBMセキュリティーについて
IBMセキュリティーは、エンタープライズ・セキュリティー製品とサービスを集結した最先端といわれるポートフォリオを提供します。世界的に有名なIBM X-Force®の調査に裏付けられたポートフォリオにより、組織はリスクの管理、新たな脅威に対する備えを効率よく行うことができます。IBMは、セキュリティーの研究・開発、デリバリーを行う世界最大級の組織を運営し、130を超える国で毎日350億件を超えるセキュリティー・イベントを監視しています。また、保有するセキュリティー関連の特許は3,000を超えています。詳しくは、http://www.ibm.com/security (US)、Twitter(@IBMSecurity)、またはIBMセキュリティー・インテリジェンスのブログhttp://securityintelligence.com/ (英語)をご覧ください。
IBM InterConnectについて
InterConnectは、2000のセッション、ラボ、および認定を通じて、2万人を超える開発者、お客様、およびパートナーの皆さまに、クラウド・コンピューティングにおける最新の進歩を紹介する、IBMのクラウドおよびコグニティブを対象としたカンファレンスです。IBMは、ビッグデータ、アナリティクス、ブロックチェーン、コグニティブ・コンピューティングをはじめとする各種アプリケーションをサポートする完全なクラウド・コンピューティング・ポートフォリオと主要パートナーシップにより、大企業から新興企業までのお客様を成功に導いています。
詳細は、https://www.ibm.com/cloud-computing/ (US)をご覧ください。IBM InterConnect Press Kitについては、http://ibm.biz/IBMInterConnect2017をご覧ください。また、@IBMCloudと#ibminterconnectで会話にご参加ください。
1 Forrester Data Global Business Technographics® Telecommunications And Mobility Workforce Survey, 2016.
2 Mobile Vision 2020、Forrester ConsultingがIBMのために2017年3月に実施した委託調査
当報道資料は、2017年3月20日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2017-03-20-IBM-Taps-Watson-to-Help-Manage-Protect-Business-Devices (US)
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