ニュースリリース
IBM、Kubernetesに基づくBluemix Container Serviceを開始し、コグニティブ・アプリケーションの高いセキュリティーと迅速な開発を促進
TOKYO - 23 3 2017:
2017年3月23日
[米国ネバダ州ラスベガス(IBM InterConnect) - 2017年3月20日(現地時間)発] - IBMは本日(現地時間)、クラウド・プラットフォームのBluemixに基づく新しいコンテナー・サービスを発表しました。このサービスの目的は、開発者がセキュアでコグニティブなアプリケーションの迅速かつ容易な開発と管理を実現することです。IBMクラウドで提供するこのサービスでは、Dockerエンジンを搭載したオープンソースのコンテナー・オーケストレーション・エンジンを活用します。
ユーザー志向の体験が反映されているIBM Bluemix Container Serviceは、開発者がアプリケーション作成に使用するコンテナーを自動的にプロビジョニング、更新、モニタリングできるようにすることで、リアルタイムのセキュリティー・インテリジェンスが組み込まれたコグニティブ・イノベーションをより簡単に実現できるよう支援します。
マイクロサービス進展の基盤であるコンテナーを使用することで、開発チームは、アプリケーションのさまざまな要素の迅速な反復処理、デリバリー、操作を行うことができます。その際、基礎をなす1つのインフラストラクチャーやクラウド・プロバイダーにアプリケーションが縛られることはありません。こうした優位性により、登場して間もないアプリケーション構築ツールのコンテナーは、アプリケーションを作成する現在の開発者に欠かせない手段となりました。調査会社451 Researchの市場予測によると、2020年にはコンテナーの市場規模が26億ドルを超えます。1
IBMクラウドのIBMフェローでバイス・プレジデントであるジェーソン・マクギー(Jason McGee)は、次のように述べています。「コンテナーでマイクロサービスを構築することで、開発者は、連携して機能する各種のサービスを容易に作成して統合できるため、アプリケーションの考案や作成に専念できるようになります。私たちのコンテナー・サービスは、シンプルでわかりやすい方法でこれを実践します。すなわち、開発者はアプリケーション環境の重要な部分をKubernetesで自動化しながら、コグニティブ・インテリジェンス、ブロックチェーン、IoTサービスを組み込むことができます」
コンテナーの基盤に組み込まれるセキュリティー機能
コンテナー内のセキュリティー問題をスキャンしてフラグを立てる、BluemixのツールであるVulnerability Advisorは、IBM Bluemix Container Serviceの重要なコンポーネントです。このサービスの提供開始にあたり、IBMは、Kubernetesクラスターで実行されているコンテナーベースのアプリケーションの基盤にセキュリティーを組み込むための複数の機能を追加しています。
これには、脅威インテリジェンスの共有プラットフォームであるIBMのX-Force Exchangeとの統合により、各コンテナーを継続的にモニターする機能が含まれます。このプラットフォームでは、世界中の脅威に関する大量の履歴データとリアルタイム・データにアクセスでき、現在行われている攻撃のリアルタイム・インディケーターを利用できます。このインテリジェンスは新しいサービスに直接的に組み込まれるため、マルウェアやブリーチ、攻撃に対する潜在的な脆弱性がないか、使用する各コンテナーを継続的に調べることができます。
IBM Bluemix Container Serviceの主な機能は以下のとおりです。
- 完全に管理された、可用性の高いKubernetesクラスター:アプリケーション作成時のコンテナーのデプロイ、スケーリング、管理に伴う煩わしさを解消します。
- 完全にネイティブなKubernetes API:Bluemixに基づいて、異種のクラウド・インフラストラクチャーでシームレスな作業環境を実現します。
- データの保存とアクセスの選択:セキュリティーに影響を与えずに、複数のプラットフォームとリポジトリーで行えます。
- 柔軟な分離とキャパシティーの制御:アプリケーションが持つ固有のニーズと予算の制約に合わせてコンテナー・クラスターを設計します。
- 標準装備のセキュリティー・スキャン:IBMのX-Force Exchangeと統合し、ライブ・スキャンとリスク分析の機能をコンテナーごとに組み込みます。
- コンテナー・クラスター内で自動化されたロード・バランシング:アプリケーションのパフォーマンスを高めます。
- 各コンテナー・クラスターのパフォーマンス・メトリックの包括的な表示と分析:効率向上と改善の必要な分野を特定します。
- 標準化されたオープン・プラットフォーム:オープン・テクノロジーと容易に統合し、外部のワークロードを簡単に移植できます。
- クラウド・サービスへの迅速なアクセス:対象となるサービスには、Watson API、ブロックチェーン、クラウド・データ・サービス、IoTツールなどがあります。
2014年にKubernetesが登場して以来、IBMは、オープン・コミュニティーが主導したKubernetesの発展に貢献してきました。Dockerを搭載したエンジンをKubernetesの簡単な管理機能と組み合せることで、Bluemix開発者は、使いやすいインターフェースとダッシュボードを利用して、コンテナー内で容易にコードを作成して複数のアプリケーションにすばやく実装できます。さらにダッシュボードの明確な表示により、開発者は任意の時点で実行しているコードの場所と時間を正確に把握できます。
現時点ではベータ版ですが、Bluemix Container Serviceはオープン・スタンダードへのIBMの長年の取り組みとリーダーシップを発展させたものであり、3年以上にわたりKubernetesとDockerプロジェクトに貢献してきたIBMは、コンテナー・テクノロジーの誕生から成熟に至るまで支援してきました。Bluemixは、コンテナー・ネイティブを基盤とする数少ない主要なクラウド・プラットフォームの1つです。2014年の提供開始以来、コンテナーでコードを作成、出荷する機能を開発者に提供していました。
Cloud Native Computing Foundationの技術監督委員会の議長でWeaveworksのCEOのアレクシス・リチャードソン(Alexis Richardson)は、次のように述べています。「IBMが新しいコンテナー・サービスの基盤として主要なコミュニティー・プロジェクトのKubernetesを利用することで、オープン・テクノロジーを発展させているのは素晴らしいことです。KubernetesとBluemixの柔軟性と制御を活用することで、数多くの開発者がコグニティブ・サービスとWatson APIを、アプリケーションの作成に役立てていくことを期待しています」
2014年の開始以来、Bluemixは急成長を遂げて、世界最大級のオープンなパブリック・クラウド・デプロイメントになりました。このクラウド・プラットフォームは、ツール(150以上)、APIのほか、データ・アナリティクス、モバイル、Watson、ブロックチェーン、セキュリティー、IoTなどの多岐にわたるサービスを提供します。
InterConnectは、2万人以上の開発者、クライアント、パートナーが出席するIBMのクラウドおよびコグニティブを対象にしたカンファレンスです。このカンファレンスでは、2,000のセッション、ラボ、認定資格を通じて、クラウド・コンピューティングの最新技術が紹介されます。IBMは、クラウド・サービスと協賛パートナーシップの完全なポートフォリオを提供することで、大企業とベンチャー企業の双方が成功を収める手助けをしています。これにより、ビッグ・データ、アナリティクス、ブロックチェーン、コグニティブ・コンピューティングなど、幅広いアプリケーションをサポートしています。
詳しくは、https://www.ibm.com/cloud-computing/(US)をご覧ください。IBM InterConnect Press Kitについては、 ibm.biz/IBMInterConnect2017(US)をご覧ください。@IBMCloudと#ibminterconnectで会話に参加してください。
451 Research Market Monitor:Cloud Enabling Technologies, Q3 2016
当報道資料は、2017年3月20日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2017-03-20-IBM-Launches-Bluemix-Container-Service-with-Kubernetes-to-Fuel-Highly-Secure-and-Rapid-Development-of-Cognitive-Apps(US)
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