IBM、ブロックチェーンの取り組みをドバイの政府機関および企業とIBMクラウドにおいて開始
IBM、3カ国にわたる8つの組織と連携し、ドバイにおける商品の輸出入を追跡するため、ブロックチェーンの利用を検討

TOKYO - 17 2 2017:
2017年2月17日

 

[アラブ首長国連邦ドバイ、米国ニューヨーク州アーモンク-- 2017年2月7日(現地時間)発]

IBM(NYSE:IBM)は本日、ドバイの税関当局および貿易当局とともにブロックチェーンに取り組み、ドバイ政府のブロックチェーン戦略を推進することを発表しました。また、取り組みの一環として、IBMは、Emirates NBD、du、Aramex、Banco Santanderをはじめとする大手企業とも連携しています。

IBMは、ドバイの税関当局および貿易当局、ITプロバイダーであるDUTECHと連携し、同国への商品輸入および国外への再輸出のプロセスを対象にした貿易金融と物流のソリューションでブロックチェーンを活用する方法を検討しています。ハイパーレジャー・ファブリックIBMクラウドを利用するブロックチェーン・ソリューションにより、出荷データが送信されると、主要な関係者は、商品の状態と出荷の状況について、リアルタイムの情報を受け取れます。果物を例にとると、このプロセスに関わる関係者は、果物がインドからドバイへ船で輸送され、ドバイでジュースに加工された後、ジュースとしてドバイからスペインへ航空便で輸出される状況の最新情報を適宜受け取ることができるようになります。

さらに、ソリューションの一環として、IBMは、UAEの通信サービス・プロバイダーのduと、IoT(モノのインターネット)からのデータの伝送で協業しています。その他に、信用状発行銀行のEmirates NBD Bankと信用状に対応する銀行であるBanco Santander、貨物輸送業者のAramex、そして空輸のために大手航空会社とも協力します。

今回のブロックチェーン・ベースの貿易金融と物流のソリューションは、紙ベースの契約をスマート・コントラクトに置き換えることを目的としています。Watson IoTを活用してデバイスから報告されたデータでスマート・コントラクトの更新や検証を行います。また、輸入業者が信用状を取引銀行より入手する発注段階から、出荷と輸送の中間段階を経て、通関手続きと支払いを伴う最終段階まで、主要な貿易プロセスに関わる関係者すべてを統合します。

2016年2月、ドバイ政府は、ブロックチェーン・ハブとして自らを位置付け、このテクノロジーを利用することを宣言しました。この宣言の一環として、Dubai Museum of the Future Foundationは「グローバル・ブロックチェーン・カウンシル」を設立し、IBMもそのメンバーです。さらに、ドバイは、「ドバイ・ブロックチェーン戦略」の一環として、2020年までにすべての取引をブロックチェーン上で実行する計画です。

Emirates NBD Groupのグループ最高情報責任者であるアリ・サジュワニ(Ali Sajwani)氏は、次のように述べています。「当行は、常にイノベーションの文化を掲げてきており、最も成功した当行の商品や機能のいくつかは、このような先見性のある考え方に起因していると考えられます。私たちは、先進的なブロックチェーン・テクノロジーを利用する、貿易金融プロセスの合理化に関するエコシステムに参加することを大変喜んでいます。ブロックチェーンには、異業種の組織間でビジネスを行う方法を変革する可能性があるのです」

IBM中東、パキスタンのゼネラル・マネージャーであるアムル・レファット(Amr Refaat)は、次のように述べています。「インターネットが情報にもたらしたような成果を、ブロックチェーンが取引にもたらすだろうと、IBMは確信しています。ドバイは、先頭に立ってこの革新的なテクノロジーを採用しています。政府機関と各企業が、安全な共有の台帳を持つ必要性を認識しているためです。この台帳は、ビジネス・プロセスを合理化するだけでなく、説明責任と透明性も確立します。貿易金融と輸送のさまざまなセクターにわたる、ドバイの大手企業とIBMの現在の連携は、企業が互いに、また顧客やサプライヤーとやり取りする方法をブロックチェーンがどのように変革するかの見本となるでしょう」

 

IBM Institute for Business Value(IBV)が最近実施したブロックチェーンに関する調査『Building Trust in Government』(政府の信頼性の構築)では、いくつかの政府機関がブロックチェーン・テクノロジーを採用してより幅広いコラボレーションの促進を図っていることが明らかになりました。ほぼ9割の政府機関が、2018年までに金融取引の管理、資産管理、契約管理、そして法令順守に利用する目的でブロックチェーンに投資することを計画しています。また、10人のうち7人の政府高官は、ブロックチェーンが、公共部門と民間部門との間で必要となることの多い契約管理の分野における破壊的な変化をもたらすものと予測しています。

中東およびアフリカでは、調査対象となった政府高官の、10人のうち9人は、契約管理を非常に大きな可能性を秘めた新たなビジネス・モデルと見なしています。契約管理にブロックチェーンを使用することで、関係者が期限に遅れたり作業を完了できなかったりするといったような問題を以前よりもすぐに確認できるようになります。ブロックチェーンでの契約管理により実現される透明性により、パフォーマンス管理の向上を図れる可能性もあります。政府は、ブロックチェーンにより、市民にサービスを提供するために現在のテクノロジーの限界を超えた新たなビジネス・モデルを検討することができます。こうしたモデルにより、新たなサービスを提供する能力を高めながら、現在のサービスの効率を向上させることができます。

IBMは、ブロックチェーンの機能を速やかに拡大するとともに、他の企業と積極的に連携してブロックチェーンをビジネスで活用するために何が必要であるかを理解するよう努めています。ブロックチェーン・ネットワークの活用により劇的な変化が見込まれる分野としては、金融サービス、サプライ・チェーン、IoT、リスク管理、デジタル著作権管理、そして医療などがあります。

出典:IBM Institute for Business Value(IBV)とEconomist Intelligence Unitによる『Building Trust in Government』では、16カ国の200人の政府首脳を対象にブロックチェーンに関する経験や期待について調査を実施しました。調査対象となった政府首脳の割合の内訳は、サウジアラビアが5%、アラブ首長国連邦が5%、そして南アフリカが5%でした。つまり、それらの政府首脳が、中東およびアフリカの意見を代表していることになります。

当報道資料は、2017年2月7日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2017-02-07-IBM-Launches-Blockchain-Initiative-with-Dubai-Government-Agencies-and-Enterprises-on-IBM-Cloud (US)