IBM、機械学習をプライベート・クラウドで実現
高価値の企業データを元にした学習分析モデルの作成とトレーニングを初めて自動化、IBM z Systemsメインフレームより開始

TOKYO - 17 2 2017:
2017年2月17日

 

[米国ニューヨーク州アーモンク - 2017年2月15日(現地時間)発]

IBM(NYSE:IBM)は本日、初のコグニティブ・プラットフォームであるIBM Machine Learningを発表しました。これは、企業の膨大なデータの蓄積を元に、プライベート・クラウドにおいて、大量の分析モデルを継続して作成、トレーニング、展開するプラットフォームです。これまで、最も高度な技術を利用しても、1つの分析モデルを1度に1段階、開発、テスト、再編成するのに、データ・サイエンティスト(現在のITスキルの中で最も希少な存在1)が何日も、または何週間もかかる場合がありました。

IBMは、IBM Watsonから機械学習のコア・テクノロジーを抽出し、まず、世界の企業データの多くが存在するz Systemsメインフレーム上で利用できるようにします。z Systemsは、世界中の企業や組織における業務の中核であり、銀行、小売業者、保険会社、運輸会社、行政機関の毎日何十億件ものトランザクションが処理されます。

IBM Machine Learningを利用すると、データ・サイエンティストは、コストや遅延、リスクのあるオフプレミスへのデータ移動をすることなく、以下の項目をサポートする業務分析モデルの作成、トレーニング、展開を自動化することができます。

  • 任意の言語(Scala、Java、Pythonなど)
  • 普及している任意の機械学習フレームワーク(Apache SparkML、TensorFlow、H2Oなど)
  • 任意のトランザクション・データ・タイプ

また、IBM Machine Learningは、IBMリサーチのCognitive Automation for Data Scientistsを初めて展開し、利用可能な複数のアルゴリズムに対してデータを点数化し、ニーズに最も適したものを提供することにより、データ・サイエンティストが、データに対して適切なアルゴリズムを選択できるよう支援します。また、このサービスは、アルゴリズムが何をする必要があるのか、どのくらい迅速に結果を出す必要があるのかといった、さまざまな状況を考慮します。

お客様は、IBM Machine Learning for z/OSの価値を認識し始めています。DST会社のArgus Healthは、このテクノロジーにより、支払者とプロバイダーが、増大する複雑さにより適切に対応し、成果を最適化できるようになる点を評価しています。Argusは、IBM Machine Learning for z/OSを適用するさまざまなシナリオをテストしており、薬局のコスト管理をより適切に支援できるアプリケーションを作成、訓練、展開することを検討しています。Argusは、このテクノロジーを利用し、診療所および薬局双方における臨床診断など、さまざまなシナリオの関係メンバーとともに、高度なアナリティクスによって得られる洞察を活用する独自のソリューションを、継続して作成したいと考えています。

Argus Healthの社長であるマーク・パーマー(Marc Palmer)氏は、次のように述べています。「当社の健康保険プランのお客様が、最適な場所において最適な価格で提供された最高のケアを得て、最良の臨床転帰と財務的な成果を得られるよう支援することは、薬局と医療のソリューションの提供において卓越するというビジョンに重点を置く、Argusのミッションです。私たちは、IBM Machine Learningと当社のRxNova請求処理プラットフォーム、臨床ソリューション、適用されたアナリティクスを連動させることによって確認された、可能性と潜在能力に大きな期待を寄せています。このシステムにより、新しいデータを使用して常に改善されるモデルを作成し、メンバー、医療提供者、医師にとってメリットのある結果をリアルタイムに実現します」

IBMアナリティクスのゼネラル・マネージャーであるロブ・トーマス(Rob Thomas)は、次のように述べています。「機械学習とディープ・ラーニングは、アナリティクスの新しい分野を代表するものです。このようなテクノロジーは、世界の重要なシステムおよびクラウド・サービスの規模において、洞察の獲得を自動化するための基礎になります。IBM Machine Learningは、当社のWatsonコア・テクノロジーを活用して設計されており、企業データの大半が存在する場所への機械学習の導入を加速します。プライベート・クラウドで事業収益が上がることをお客様が認識するにつれ、今後、ハイブリッド・クラウドやパブリック・クラウドでの実装へと拡がっていくでしょう」

IBM Machine Learningは、さまざまな業界にわたる独自の機会を創造します。これらの機会は、以下のような流動的な問題に対処する企業を、支援するよう設計されています。

  • 小売業において、販売予測システムは、先月からのトレンドだけでなく、今日現在の市場トレンドを考慮に入れる必要があります。リアルタイムのパーソナライゼーションのためには、ほんの1時間ほど前に発生したことを計算に入れなければなりません。
  • 金融サービスにおいて、金融アドバイザーまたはブローカー向けの商品レコメンデーション・システムは、先月ではなく、現在の関心、トレンド、市場動向を活用する必要があります。
  • 医療において、パーソナライズされた医療のオファリングは、個人およびそれぞれの状況に合わせてカスタマイズされる必要があります。モノのインターネット(IoT)を通じて接続される医療機器とパーソナルなフィットネス機器を利用し、人間と機械の行動およびやり取りに関するデータを収集できます。

IBM z Systemsメインフレームは、1日に最大25億件のトランザクションを処理する能力があり、これはサイバー・マンデーのおよそ100日分に相当します。IBM Machine Learning for z/OSは、z Systemsのデータから、より大きな価値を引き出す支援をします。分析のためにシステムからデータを移動させる必要がないため、従来のETLプロセスに関連する遅延、コストのかかる処理、セキュリティーのリスクを最小限にするのに役立ちます。データとモデルを継続して分析し、行動モデルをより適切に予測、最適化し、洞察を得るまでの時間を短縮します。

IBM Machine Learningは、z/OSにおいて最初に提供開始され、今後、IBM POWER Systemsなど他のプラットフォーム向けにも提供される予定です。IBM Machine LearningをPOWER Systemsに展開することにより、お客様は、より大幅に効率的に、より高いパフォーマンスで、コスト効果とデータの完全なガバナンスを保ちながら、機械学習を活用できます。

IBM Machine Learningについて詳しくは、https://ibm.biz/machinelearning (US)をご覧ください。

IBM z Systems製品群について詳しくは、https://www.ibm.com/systems/jp-ja/z/またはIBM Systemsのブログ (US)をご覧ください。

1 McKinsey Global Institute、“Big Data: The next frontier for innovation, competition and productivity”(http://www.mckinsey.com/business-functions/digital-mckinsey/our-insights/big-data-the-next-frontier-for-innovation

当報道資料は、2017年2月15日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2017-02-15-IBM-Brings-Machine-Learning-to-the-Private-Cloud (US)