ニュースリリース

IBM、マイクロサービスの開発を簡素化する新しいテクノロジー・スタックを発表

Microservice Builderは、クラウドまたはオンプレミス・システムにデプロイするマイクロサービス・ベースのアプリケーションの開発において、エンド・ツー・エンドのユーザー・エクスペリエンスを提供
1つのプラットフォーム上でIstioやKubernetesなどの開発者ツールと連携してデプロイメントを迅速化
2017年06月28日

[米国ニューヨーク州アーモンク - 2017年6月22日(現地時間)発]
IBM(NYSE:IBM)は本日、マイクロサービスをベースとするアプリケーションの開発、デプロイ、および管理を容易にする開発者ツールのポートフォリオの拡充を発表しました。

IBMの新しいMicroservice Builderは、データ管理およびアプリケーション開発を簡素化するための自社テクノロジーの調整に向けたIBMの重点的な取り組みを示すものであり、オンプレミス・システムまたはあらゆるクラウド環境にマイクロサービスをデプロイできる柔軟性を開発者にもたらします。

マイクロサービスは、複数のアプリケーションの保守・更新作業を同時並行して、しかも運用を中断することなく進めることができるため、人気を集めています。一連の新しい機能により、開発者にエンド・ツー・エンド・ソリューションを提供するため、マイクロサービスの開発と共通機能の統合を促進することができ、迅速なアプリケーション開発が実現します。

Microservice Builderは、コードの作成やテストから新機能のデプロイメントや更新まで、開発プロセスの各ステップを支援します。また、ランタイム、回復力テスト、構成、セキュリティーなどの共通機能の開発と標準化を支援するため、開発者はこれらのタスクに個別に取り組む必要がなくなります。さらに、特定のポリシーやプロトコルに従ってチームで開発を進めることにより、すべてのサービスを1つの完全なソリューションとして確実に連携動作させることもできます。

例えば、小売業者が新しい在庫管理アプリケーションを開発する場合、Microservice Builderを使用して、在庫データに接続して製品在庫をモニターするマイクロサービスを開発できます。そして、モバイル・デバイスから在庫情報にアクセスするためのユーザー・インターフェースとなるマイクロサービス、さらには在庫の移動状況に基づいてショッピングのトレンドを分析するマイクロサービスを開発することも可能です。Microservice Builderは、チーム内の誰が開発したかにかかわらず、デプロイしたときにすべてのマイクロサービスを確実に連携動作させるのに役立ちます。

Microservice Builderは、マイクロサービスの開発とデプロイメントをさらに促進する、IBM Cloudから利用可能な既存のツールと連携します。また、Kubernetesベース (US)のコンテナー管理プラットフォームを使用して、パブリックまたはハイブリッド・クラウド環境でのアプリケーションのデプロイ、実行、および管理を容易にします。Kubernetesは、Cloud Native Computing Foundation(英語)が主催するオープン・ソース・プロジェクトです。さらに、Microservice Builderは、マイクロサービスの接続、管理、および保護のためにIBMがGoogleおよびLyftと共同開発したオープン・プラットフォームであるIstioとも連携します。IBMは、Istioファブリックの進化とともにMicroservice BuilderとIstioの統合を深化させる計画です。

IBM Hybrid Cloud担当ゼネラル・マネジャーであるデニス・ケネリー(Denis Kennelly)は次のように述べています。「Microservice Builderは、完全なマイクロサービス・ベースのアーキテクチャーを使用してアプリケーションを開発するために必要な基盤と、アプリケーションをビジネスに最も有用な場所にデプロイするために必要な柔軟性を開発者に提供します。また、Istioなど、マイクロサービスの統合と管理を簡素化するツールも利用します。そのため、開発チームは新機能によるアプリケーションの更新により多くの時間を費やし、それらを手動で構成する時間を省くことができます」

Microservice Builderは、MicroProileおよびJava EEプログラミング・モデル、Maven、Jenkins、Dockerをはじめとする一般的なプログラミング言語やプロトコルを使用し、以下のような機能を提供します。

  • Java EEのオープン・スタンダードを拡張してマイクロサービスの連携動作を確保するほか、マイクロサービスのコードを素早く開発するための機能を提供するMicroProfileプログラミング・モデル
  • 開発ライフサイクルの自動化と統合ログ分析およびモニタリングにより問題診断を容易にする統合DevOpsパイプライン
  • OpenID ConnectおよびJSON Web Tokenによる一貫したセキュリティー機能
  • WebSphere Libertyによるクラウドまたはオンプレミス・システム用の使いやすい本番対応のランタイム環境

Microservice Builderの詳細については、こちら(英文ページ)をご覧ください。開発者向けの詳細については、こちらの開発者ページ(英文ページ)をご覧ください。

また、IBM Developer Journeys(英文ページ)で開発者向けの各種オンライン・リソースを提供しています。これらの「レシピ」は、開発者がマイクロサービスやコンテナーに取りかかるための容易なオンランプを提供します。

当報道資料は、2017年6月22日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/52656.wss (US)

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