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IBMテクノロジー・リーダー・スタディ2026 :AI の全社展開が進む中、 CIO・CTO が直面する「統制のギャップ」の拡大が明らかに

調査対象のテクノロジー・リーダーの多くが、自らが完全には統制しきれていないシステムに対して責任を問われていると回答
今後予想される AI エージェント展開の規模に対して、完全に準備ができていると回答したリーダーはわずか 11%
AIシステムに設計段階から統制を組み込んでいる組織は、より高い成果を実現
2026年08月20日

日本IBMは、本日、IBM Institute for Business Value(IBV)が世界のCIOやCTO、その他のテクノロジーに関する経営層を対象に実施した最新の調査「テクノロジー・リーダー・スタディ 2026:テクノロジー・リーダーの新たな使命」を発表しました。本調査では、AIが実験段階から全社規模の本格展開へと移行する中で、調査対象のCIO・CTOのおよそ3分の2(世界66%、日本68%)が、自らが完全には統制しきれていないAIシステムに対して責任を問われていると回答し、その一方でガバナンスが大規模展開のスピードに追い付けずにいる実態が明らかになりました。

 

本グローバル調査では、2,000人のテクノロジー分野の経営層(テクノロジー・リーダー)を対象とした結果、可視性の欠如が広範に及んでいることが明らかになりました。調査対象の経営層の過半数(世界70%、日本64%)が、社内の各チームがIT部門で追跡できるよりも速いスピードでテクノロジーを導入していると回答しています。

 

同時に、テクノロジー・リーダーには、それを支える体制が十分に整っていない組織が多いにもかかわらず、AIの本格展開をより速く進めることへのプレッシャーが高まっています。調査対象のテクノロジー・リーダーは、2027年までにAIエージェントの導入数が4割程度(世界38%、日本45%)増加すると予測しています。回答者の8割(世界、日本ともに80%)がCEO主導のAI変革の指示を受けていると報告する一方で、今後1年間に予想されるAIエージェント展開の規模に対して、十分な備えができていると考えているのはわずか1割前後(世界11%、日本7%)にとどまります。ガバナンスも後れを取っており、調査対象組織のおよそ7割(世界77%、日本69%)が、AI導入のスピードがすでに現在のガバナンス能力を上回っていると報告しています。

 

IBMのCIOであるマット・ライテソン(Matt Lyteson)は、次のように述べています。「CIOやCTOにとっての現在の課題は、はるかに緩やかで予測可能な環境を前提に設計されたガバナンス・モデルやアーキテクチャーのもとで、継続的かつ自律的に稼働するAIシステムをいかに本格展開するかにあります。もはや、単にAIをより速く導入すればよいという話ではありません。組織がAIをどのように統制し、ガバナンスを効かせ、投資していくかを再設計するとともに、統制と可視性を設計段階から組み込むことで、確信を持ってAIを本格展開できるようになるのです」

 

AIの本格展開に伴い、運用・セキュリティー上のリスクが増大

  • 手動のガバナンスに依存している組織では、AI導入の拡大に伴ってインシデント・リスクが高まる一方、AIシステムに直接統制を組み込んでいる組織では、インシデントが25%少ないことが判明
  • 調査対象のテクノロジー・リーダーのおよそ6割(世界59%、日本60%)が、AIエージェントを本格展開する上での大きな障壁として、セキュリティーとコンプライアンスへの懸念を指摘
  • 調査対象組織では過去12か月で、世界では平均54件、日本では平均72件のAIエージェント関連インシデントが発生(意図しない事象や有害な事象が生じ、人による是正を必要としたもの)
  • 回答者によれば、報告されたAIエージェント関連インシデントのうち深刻度が高いものは、世界では17%、日本では13%であり、その封じ込めには4時間以上を要したと回答
    • データ漏えいまたはセキュリティー侵害(世界37%、日本39%)
    • 連鎖的なシステム障害(33%、日本28%)
    • コンプライアンス上の問題(世界、日本ともに17%)

 

AIの統制と投資を再設計した組織は、より高い成果を上げている

  • AI支出は、2025年にはIT予算の15%弱であったものが、2027年までには約25%に達すると予測されており、2年間で71%の増加
  • それにもかかわらず、テクノロジー・リーダーの8割強(世界84%、日本82%)がAIの財務管理(FinOps for AI)をまだ完全には運用に組み込めておらず、8割半ば(世界85%、日本88%)がリアルタイムのAI支出を完全に可視化できていないと回答
  • 分析によると、AIシステムに統制を組み込んでいる組織は以下の成果を実現
    • 手動のガバナンスに依存している組織よりも16倍多くのAIエージェントを展開
    • 18%高い営業利益率を達成
    • AI予算の支出を4分の1に抑制
  • 分析では、強固な財務規律を備えた組織について以下の傾向を確認
    • AI/IT予算を増やすことなく、2.4倍多くのAIエージェントを展開
    • AIの本格展開に対して十分な備えができていると回答する可能性が3倍高い
  • 早い段階から適応力を考慮して設計した組織(ワークロードの移行容易性を保ち、強固な依存関係に固定するのではなくモデルを置き換え可能な状態にしていた組織)は、2025年におけるAI投資収益率(ROI)が10%高い傾向

 

スピード、統制、投資を規定する仕組みの再設計に関するテクノロジー・リーダー向けの提言を含む本調査の全文は、こちらからご覧いただけます。

 

調査手法

IBM Institute for Business Value(IBV)は、オックスフォード・エコノミクス社(Oxford Economics)の協力のもと、2026年1月から4月にかけて、33に及ぶ国や地域、19業界にわたり、組織のIT、テクノロジー、またはAI関連の意思決定に責任を持つ2,000人のシニア・エグゼクティブを対象に調査を実施しました。本調査は、AIの拡大に伴う財務、運用、およびガバナンスの課題に組織がいかに対応しているかについて、インサイトを収集することを目的として設計されています。さらに、「備え」と「効率性」に基づいて組織をセグメント化し、ガバナンスの成熟度を評価することで、AIを効果的に拡大するための構造的能力を構築した組織を特定する追加分析を実施しました。

 

IBMのソート・リーダーシップ・シンクタンクであるIBVは、グローバルな調査およびパフォーマンス・データを、業界の有識者や一流の研究者の専門知識と組み合わせることで、ビジネス・リーダーの意思決定をより的確にするインサイトを提供しています。世界水準のソート・リーダーシップの詳細については、https://www.ibm.com/thought-leadership/institute-business-value/jp-ja をご覧ください。

 

当報道資料は、2026年6月8日にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文はこちらをご参照ください。

 

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