ニュースリリース
IBM、ハイブリッド機能で企業の生成AI革命を加速

【米国ニューヨーク州アーモンク – 2025年5月6日(現地時間)発】
IBMは、本日、年次イベント「Think」において、エンタープライズAIを拡張する上での長年の障壁を打破し、企業が、自社独自の企業データを使用してAIエージェントを構築、展開できるようにする新しいハイブリッド・テクノロジーを発表しました。
IBMは、2028年までに10億を超えるアプリケーションが出現すると予測しており、企業はますます細分化される環境においてシステムを拡張する必要に迫られています。そのためには、シームレスな統合、オーケストレーション、データの準備が必要です。
最新のIBM CEOスタディでは、ビジネス・リーダーは、AI投資の成長率が今後2年間で2倍以上になると予想しており、その多くがAIエージェントを積極的に導入し、その規模を拡大する準備をしていることを示しています。しかし、これらの投資ペースはテクノロジーの断片化を招き、期待したROIを達成したAIイニシアチブはわずか25%に過ぎません。
IBMは、ハイブリッド・テクノロジー、エージェント機能、IBM Consultingが有する業界に関する深い専門知識を組み合わせて、企業のAI運用を支援しています。
IBM会長兼最高経営責任者(CEO)のアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)は、次のように述べています。「AIの実験の時代は終わりました。今日の競争上の優位性は、目に見えるビジネス成果を促進する、目的に特化したAIの統合から生まれています。IBMは、複雑さを解消し、本番環境でのAI導入を加速するハイブリッド・テクノロジーを企業に提供します」
watsonx Orchestrateで80以上の主要なビジネス・アプリケーションと連携するAIエージェントを構築
AIエージェントは、ユーザーとチャットするAIから、ユーザーのために機能するシステムへと移行していますが、多くの企業は、多様な環境、アプリケーション、データ間でエージェントを統合することに苦労しています。IBMは、企業がAIエージェントを実用化できるよう、watsonx Orchestrateのエンタープライズ対応エージェント機能の包括的なスイートを提供しており、そのポートフォリオには以下が含まれます。
- 全てのユーザー向けのノーコードからプロコードまで、あらゆるフレームワーク上に構築されたエージェントの統合、カスタマイズ、デプロイを容易にするツールにより、5分以内に独自のエージェントを構築可能*1。
- 人事、営業、調達といった領域特化型の事前構築済みエージェントに加え、Web調査や計算などのより簡易なアクションを実行するユーティリティー・エージェントも搭載*2。
- Adobe、AWS、Microsoft、Oracle、Salesforce(Agentforce)、ServiceNow、Workdayなどのプロバイダーが提供する80以上の主要なエンタープライズ・アプリケーションとの統合。
- ワークフローの計画やベンダー間の適切なAIツールへのタスクのルーティングなど、複雑なプロジェクトに必要なマルチエージェント、マルチツールの調整を処理するエージェント・オーケストレーション。
- エージェントのライフサイクル全体にわたるパフォーマンス監視、ガードレール、モデルの最適化、ガバナンスのためのエージェントのオブザーバビリティー*3。
IBMはまた、watsonx Orchestrateに新しいAgent Catalog*4を導入し、IBMやBox、MasterCard、Oracle、Salesforce、ServiceNow、Symplistic.ai、11xなどの広範なパートナー・エコシステムが提供する150以上のエージェントや事前構築済みツールへのアクセスを簡素化します。例えば、カタログには、Salesforce のAgentforceで利用可能な、 Agentforce と連携して見込み客を発掘・インポートするための営業向けエージェントや、Slack に埋め込むことができる対話型の人事向けエージェントが含まれます。
Forrester TEIは、ハイブリッドクラウド全体でのアプリケーション、API、イベントなどの統合を自動化することで、3年間で 176%のROIを予測
AIの導入が加速する中、統合は依然として大きな課題となっています。多くの企業は、オンプレミス環境とマルチクラウド環境に分散したAPI、アプリケーション、システムの寄せ集め状態であり、その多くは連携するようには構築されていません。
IBMは、柔軟性に欠けるワークフローをインテリジェントかつエージェント主導の自動化に置き換える次世代ソリューションwebMethods Hybrid Integration*5を発表しました。これにより、ユーザーはハイブリッドクラウド環境でのアプリケーション、API、B2Bパートナー、イベント、ゲートウェイ、ファイル転送などに散在する統合を管理できるようになります。
Forrester ConsultingのTotal Economic Impact(TEI)調査によると、インタビューを受けた顧客を代表する複合組織で、複数のwebMethodsの統合機能を導入した組織は、3年間で以下の成果を上げていることが分かりました*6。
- 176%のROIおよび、使いやすさ、トレーニング・コストの削減、可視性とセキュリティー体制の向上など、定量化されていないメリット
- ダウンタイムの40%削減
- 複雑なプロジェクトにおける33%の時間短縮
- 単純なプロジェクトにおける67%の時間短縮
これは、アプリケーションの開発と統合、インフラストラクチャーの自動化、テクノロジー・ビジネス・マネジメント(TBM)など、IBMの広範な自動化ポートフォリオを補完するものです。インフラストラクチャーのプロビジョニング用のTerraform、シークレット管理用のVaultなどを含むHashiCorpとの統合により、ハイブリッド環境全体の自動化が強化され、セキュアな構成、一貫したポリシー適用、スケーラブルな運用をサポートします。IBM Concert Resilience Postureのようなツールを、watsonxやRed Hatのテクノロジーと組み合わせることで、ハイブリッドクラウド全体での運用管理とAI導入を加速させるためのインテリジェントで統一された方法を組織に提供します。
生成AIのための非構造化データの解放
契約書や表計算シート、プレゼンテーションに埋もれている非構造化データは、企業で最も価値があるにもかかわらず、十分に活用されていないリソースの1つです。 IBMは、watsonx.dataを進化させることで、組織がこのデータを活用してより正確で効果的なAIを推進できるようにします*7。
新しい watsonx.data は、オープンなデータレイクハウスとデータ・リネージュ・トラッキングやガバナンスといったデータ・ファブリック機能を統合し、お客様が異なる部門間、フォーマット間、クラウド間でデータを統合、管理、アクティブ化できるよう支援します。 watsonx.dataを使用することで、企業は 自社のAIアプリケーションやAIエージェントを非構造化データに接続できるようになり、テストでは、従来のRAGよりもAIの精度が40%向上することが示されています*8。
IBMはまた、フォーマットやパイプラインを横断してデータをオーケストレーションするための単一インターフェース・ツールであるwatsonx.data integrationと、AIを活用したテクノロジーを使用して非構造化データから深い洞察を抽出するwatsonx.data intelligence*9を発表しました。これらはスタンドアロン製品として提供されますが、一部の機能はwatsonx.dataを通じても利用可能で、お客様の選択肢とモジュール性を最大化します。
これらの製品を補完するために、IBMは最近、生成AIの非構造化データの利用に優れたDataStaxを買収する意向を発表しました。DataStaxを使用することで、お客様は追加のベクトル検索機能にアクセスできます。さらに、watsonxは現在、MetaのLlama StackにAPIプロバイダーとして統合されており、企業が、オープン性を中核に置きながら、大規模に生成AIを展開する能力を強化します。
IBMの新しい コンテンツ・アウェア・ストレージ(CAS) 機能が、IBM Fusionのサービスとして利用可能となり、第3四半期にIBM Storage Scaleのサポートが予定されています。これにより、非構造化データの継続的なコンテキスト処理が可能となり、抽出された情報をRAGアプリケーションで簡単に利用できるようになり、推論までの時間を短縮します。
大規模なAI活用のためのインフラストラクチャー
IBMは、IBM LinuxONE 5を発表しました。IBM LinuxONE 5は、データ、アプリケーション、信頼できるAI向けの最も安全でパフォーマンスの高いLinuxプラットフォームで、1日あたり最大4,500億件のAI推論処理を実行できます*10。IBM LinuxONE 5のイノベーションには、以下が含まれます。
- IBMのTelum IIオンチップAIプロセッサーやIBM Spyreアクセラレーター(PCIeカードを介して2025年第4四半期に提供予定)など、IBMの最先端のAIアクセラレーターにより、トランザクション・ワークロードなどの、生成型や高負荷なAIアプリケーションを実現します。
- お客様のデータ保護に役立つ機密コンテナと、IBMの先駆的な耐量子暗号テクノロジーとの新たな統合により、量子対応のサイバーセキュリティー攻撃に対処するための高度なセキュリティー・オファリングを提供します。
- クラウド・ネイティブのコンテナ化されたワークロードを、比較対象のx86ソリューションから同じソフトウェア製品を実行するIBM LinuxONE 5に移行することで、コストと消費電力を大幅に削減し、5年間で総所有コストを最大44%削減できます*11。
IBMはまた、AMD、CoreWeave、Intel、NVIDIA とのGPU、アクセラレーター、ストレージに関する協業を拡大し、計算負荷の高いワークロードとAIで強化されたデータ向けの新しいソリューションを提供します。
THINKで発表されたすべてのニュースは、IBMのニュースルームをご参照ください。
IBMの将来の方向性および意図に関する記述は、予告なしに変更または撤回される場合があり、目標および目的のみを表しています。
*1: エージェント・ビルダー機能は2025 年 6 月に提供開始予定です。
*2: HR エージェントを提供開始しました。営業および調達向けのエージェントは2025年6月に提供開始予定です。
*3: エージェント・オブザーバビリティー機能は2025年6月 に提供開始予定です。
*4: Agent Catalogは2025年6月に提供予定です。
*5: webMethods Hybrid Integration は 2025 年 6 月に提供開始予定です。
*6: Forrester Consulting 『The Total Economic ImpactTM of IBM webMethods』 (2024年、IBM の委託によってForrester Consultingが実施した調査)
*7: 新しい watsonx.data は、2025 年 6 月に提供開始予定です。
*8: IBMの社内テストに基づき、IBM独自のデータセットを使用して、選択したオープンソースのコモディティー推論、判断、埋め込みモデルと追加変数の同じセットを使用した3つの一般的なユースケースで、watsonx.data Premium Editionリトリーバル・レイヤーを使用したAIモデル出力とベクトルのみのRAGを使用したAIモデル出力の回答の正しさを比較。結果は異なる場合があります。
*9: watsonx.integration と watsonx.data intelligence は 2025 年 6 月に提供開始予定です。
*10: パフォーマンス結果は、マシン・タイプ 9175 の IBM Systemsハードウェアで実行された IBM 社内テストから推定されたものです。ベンチマークは、LSTM ベースの合成クレジット カード不正検出モデルを使用してローカル推論処理を実行し、Integrated Accelerator for AI を活用する1つのスレッドで実行されました。バッチ サイズ 160 が使用されました。IBM Systems ハードウェア構成: 6 コア(SMT)、128 GB メモリーを搭載した、Red Hat® Enterprise Linux® 9.4 を実行する1つの LPAR 。結果は異なる場合があります。
*11: コア統合調査の IBM® 内部パフォーマンス・テストは、以下のサーバーの比較を対象としました。IBMマシン・タイプ9175 MAX 136システムは、136の構成可能なプロセッサー・ユニットを含む3つのCPCドロワーと、ネットワークと外部ストレージの両方をサポートする6つのI/Oドロワーで構成されています。x86 ソリューションは、2 つの第 5 世代 Intel® Xeon® Platinum 8592+ プロセッサー(CPU あたり 64 コア)を搭載した市販のエンタープライズ サーバーを使用しました。いずれのソリューションも同じストレージにアクセスしました。結果は異なる場合があります。テスト結果は、本番環境と非本番環境のIT環境から分離された、典型的な完全な顧客ITソリューションに推定されました。TCOには、ソフトウェア、ハードウェア、エネルギー、ネットワーク、データセンタースペース、および人件費が含まれています。IBM z17 側では、完全なソリューションには 1 台の IBM z17 Type 9175 MAX 136 が必要であり、x86 側では、完全な IT ソリューションには 比較対象のサーバーが23 台必要です。
当報道資料は、2025年5月6日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。
IBM、IBMロゴ、ibm.com、watsonxは、米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。
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