ニュースリリース

Hapag-LloydとOcean Network Express、TradeLensへの統合を完了
急速に拡大している海運エコシステムに参入し、貿易のデジタル化をさらに強化

TradeLensエコシステムには現在300を超える組織が参画し、そこには10社の海運事業者と600以上の港湾やターミナルからのデータが含まれている
2021年07月 5日

2021年7月5日

[デンマーク・コペンハーゲンおよび米国ニューヨーク州アーモンク - 2021年6月24日(現地時間)発]

Hapag-Lloydとシンガポールに拠点を置くOcean Network Express(ONE)Pte. Ltd.は本日、両社がTradeLensプラットフォーム上への統合を完了し、全世界における自社のコンテナ貨物の物流データを、よりタイムリーで一貫して見ることができるようになると発表しました。TradeLensは、世界のサプライチェーン・エコシステムのモダナイゼーションを促進するために、IBM(NYSE:IBM)とA.P. Moller - Maersk(MAERSKb.CO)が立ち上げた中立のサード・パーティー・プラットフォームで、IBM CloudおよびIBM Blockchain上で稼働しています。

複数のパイロット・プロジェクトや統合が完了し、世界第5位と第6位の規模の輸送業者であるHapag-LloydとONEの両社は、現在、すべての主要地域における自社の顧客およびビジネス・パートナーが効率性を向上させて情報へアクセスしやすくなるというTradeLensの能力の恩恵を受けられるよう取り組んでいます。両社は、創設のキャリアであるA.P. Moller-Maersk、2020年10月にパイロットを行い統合を完了したCMACGMとMSCMediterranean Shipping Company(MSC)、およびすでにTradeLensプラットフォームに出荷データを入力している他の5つのキャリアに加わります。

さらに、TradeLensは海運業界全体から新たな組織を急速に参加させ続けており、最近では、プラットフォームを利用して、バックオフィスの非効率性の改善に取り組むとともに、貨物の可視性を向上させているVan den Ban Tireなどの船荷主や輸入業者を加えています。最近では、KLog.co.も中南米の輸送業者としては初めてTradeLensに参加して、効率性の向上、運用コストの削減、および事業規模にかかわらず同地域のすべての企業に国際貿易の道を開くという自社の目標の推進に取り組んでいます。

「TradeLensテクノロジーは、サプライチェーン・プロセスおよび書類処理のデジタル化の実現を助長する大きな潜在能力を秘めています。私たちのお客様は、コスト削減につながるサプライチェーンの透明性、正確さ、スピード、および効率性の向上によって、明らかに恩恵を受けることになります」と、Hapag-Lloyd社CEOのロルフ・ハッベン・ヤンセン(Rolf Habben Jansen)氏は述べています。

現在TradeLensエコシステムには、10社の海運事業者と600を超える港湾やターミナルからのデータを包含する、300を超える組織が参加しています。すでにTradeLensでは、4,200万のコンテナー貨物、22億件のイベント、および2,000万の書類を処理しています。全体で見ると、現在は上位6社の世界的海運事業者のうちの5社が、書類処理のデジタル化およびワークフローの自動化に寄与するこのプラットフォームに統合されています。

「TradeLensがサプライチェーンの当事者すべてが使えるデジタル・エコシステムを担うことで、お客様には透明性が高く、安全且つ継ぎ目のない諸々の貿易手続きや貨物の行程情報を提供できるメリットがあります。また、TradeLensのオープン・スタンダードとオープン・ガバナンスにより、お客様のみならず業界全体のデジタル化および自動化の促進に貢献できると考えています」と、Ocean Network Express のCEOのジェレミー・ニクソン(Jeremy Nixon)氏は述べています。

TradeLensは、船荷主および輸送業者に、単一プラットフォームを通じた、デジタル化された複数輸送業者の可視性と書類処理プロセスへの許可された直接アクセスを提供し、それによって紙ベースのプロセスの必要性が低減するとともに、グローバル貿易に従事している参加者に、自社商品の流れに関する単一の最新情報がもたらされます。

TradeLensプラットフォームを通じて、ネットワーク参加者は、各自のサプライチェーンの主要パートナーをデジタル・プラットフォームにも容易に接続させることができ、それにより、データや書類をより迅速に、なおかつ許可された当事者の間だけで公開して活用されるようにすることができます。

「長年にわたりグローバル貿易の巨大な障害となっているのは、お客様が商品の状態に関する極めて重要な情報を、容易にアクセスできて透明性の高い方法で安全に共有することができないことです。この問題に取り組むことにより、TradeLensエコシステムは急速に成長し、Hapag-LloydとONEの両社がそのお客様と共に参加したことにより、TradeLensエコシステム全体にわたるTradeLensの価値の拡大が促進されて、すべてのお客様およびその他の許可された当事者が、単一プラットフォームを通じて全世界のコンテナー貨物の3分の2に接続できるようになります。すべての参加者が、手動プロセスの削減によって恩恵を受けるとともに、自動化によるプロセスの合理化と予測の向上ももたらされることになります」と、GTD SolutionsのCEOでTradeLens責任者のマイク・ホワイト(Mike White)氏は述べています。

Hapag Lloydについて
241隻の近代的コンテナー船の船団と170万TEUの総輸送能力を有するHapag-Lloydは、世界有数の定期海運事業者の1つです。同社は、世界131カ国におよそ1万3,300人の従業員と395カ所のオフィスを擁しています。Hapag-Lloydは、およそ280万TEUのコンテナー容量を保有しており、その中には、最大かつ最新型のリーファー・コンテナーの船団の1つが含まれています。全世界で合計121の定期便サービスを展開することにより、すべての大陸の600を超える港湾間の迅速かつ確実なつながりが確保されています。Hapag-Lloydは、大西洋横断、中東、中南米、および南北アメリカ内貿易における主要事業者の1つです。

Ocean Network Express(ONE)について
Ocean Network Express(ONE)社は、川崎汽船株式会社(“K” LINE)、株式会社商船三井(MOL)、および日本郵船株式会社(NYK)のコンテナ船サービスを統合して、2017年7月7日に発足しました。シンガポールに本社を、香港、シンガポール、英国、米国、およびブラジルに地域本社を置いています。およそ155万TEUの船隊を保有し、世界第6位の規模をもつONE社は、210隻を超える船舶を運航しており、120カ国以上への、120便を超える信頼性の高いサービスを提供しています。ONE社は、世界規模の海運事業者コンソーシアムであるザ・アライアンス(THEA)に加盟しています。詳しくは、弊社ホームページ(https://www.one-line.com/en)をご覧ください。

TradeLensについて
TradeLensは、全世界の海運業界の主要プレイヤーによってサポートされている、ブロックチェーン技術を基盤にしたオープンで中立の業界プラットフォームです。このプラットフォームは、グローバルなサプライチェーン全体にわたるコラボレーションと信頼の拡大を助長するために、効率的で透明でセキュアな情報交換を促進します。詳しくは、https://www.tradelens.com/をご覧ください。

当報道資料は、2021年6月24日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は以下のURLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2021-06-24-Hapag-Lloyd-and-Ocean-Network-Express-Complete-TradeLens-Integration,-Join-Rapidly-Expanding-Shipping-Ecosystem-to-Further-Enhance-Trade-Digitization

ご参考:
TradeLensコンテナ物流ソリューション
https://www.ibm.com/jp-ja/blockchain/solutions/container-logistics

IBM Blockchain
https://www.ibm.com/jp-ja/blockchain

以上

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